2019 Fiscal Year Research-status Report
通常学級における集団随伴性導入による社会的相互作用と社会ネットワークに関する研究
Project/Area Number |
19K14195
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
杉本 任士 北海道教育大学, 大学院教育学研究科, 准教授 (10827083)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 行動分析学 / 集団随伴性 / 学級経営 / 社会的相互作用 / 社会ネットワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、小中学校の通常学級への集団随伴性の導入によって、ポジティブな社会的相互作用が出現するかを検証することである。また、集団随伴性によって形成された社会ネットワークの構造を分析することによって、望ましい学級の状態を視覚化することである。さらに、ネットワークの形成にされる過程で仲間媒介法と類似の状況が作り出されるか明らかにすることである。本研究の成果を、教職大学院での授業や演習、学校現場の研修において学級経営の一つの方略として提案することも目的の一つである。 初年度においては、①学級経営、よりよい人間関係の形成、集団随伴性、PBIS、社会ネットワークに関する文献調査を行い、そこで得られた知見を大学の紀要論文にまとめること、②関連学会・PBIS研究会への参加、PBISの実践の視察を行うこと、③研究協力校との調整がつき次第、実験計画を立案と実験の開始することを予定していた。 ①については、文献調査に関する成果は、論文というかたちで発表していないが、学会で口頭の発表を行った。今年度論文とした発表できるように準備を進めている。②については関連学会やPBIS研究会へ参加し、研究の成果の一部を発表することができた。③については、実験を開始することができたが、新型コロナウィルスの影響により実験を中止せざるを得なかった。実験中止前に得られたデータで、何らかの知見を出すことができないか、データの分析を行っている。 本研究で得られた知見は、教職大学院での授業やゼミ等で取り上げている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
文献調査に関する成果を論文というかたちで発表していないが、学会で口頭の発表を行った。今年度論文として発表できるように準備を進めている。関連学会やPBIS研究会への参加し情報収集を行うと共に、研究の成果の一部を発表することができた。実験については、公立小学校2学級、国立大学附属小学校2学級で実験を開始したが新型コロナウィルスの影響により実験を中止せざるを得なかった。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度(2年目)は、勤務校の附属小学校2学級、附属中学校1学級で実験を行う予定であるが、新型コロナウィルスによる臨時休業のため実験開始の目処がついていない。実験は概ね半年から1年を予定していたが、短期間でデータを取れるように実験計画の見直しを行う。 文献調査の成果を論文と発表できるように準備を進める。 新型コロナウィルスの影響により学会や研究会の開催が中止される可能性が高いが、可能な限りで参加し、情報収集と研究成果の発表を行っていく。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルスのため、当初予定していたデータ入力のアルバイトに計上していた予算を執行できなかったため、次年度に繰り越した。
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Research Products
(2 results)