2021 Fiscal Year Research-status Report
自閉スペクトラム症児の集団参加-コミュニケーションの可視化による分析
Project/Area Number |
19K14285
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山本 知加 大阪大学, 連合小児発達学研究科, 助教 (30581558)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 集団形成 / 自閉スペクトラム症 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度においても、COVID-19感染拡大のため、研究参加者の募集が滞った。 その間に、研究計画を見直し、新たに自閉スペクトラム症児の対人的同期(Interpersonal Synchrony)を分析の対象とできるよう、文献の検討を行った。近年の研究では、ASD児者と他者との対人的同期(Interpersonal synchrony)の特徴についての報告がなされている。対人的同期は、対人関係における動きの同期のことであり、社会的なつながりの形成において重要な役割を担うとされている。また、自閉スペクトラム症者における対人的同期の少なさが報告されている。ただし、これまでの研究では、タッピングの同期のような課題を行う場面での動きの同期を検証しているものが多かった。自然な環境下で見られる対人的同期は、実際の生活により密接に関わるものであると考えられ、子どもを対象とした研究においても、専門家とASD児の間の対人的同期を測定するなどして、検討され始めているがまだ十分ではない。対人的同期という視点からビジネス顕微鏡を用い、ASD児者の対人的関わりを検討することにより、ASD児者の集団内での困難を明らかにできるのではないかと考えている。そのため、本研究においても、先行研究を参考にASD児のグループワーク場面や遊び場面における対人的同期を測定する計画を立てている。 また、ソーシャルスキルトレーニングにおける集団の可視化についての論文を執筆し、“Frontiers in Psychiatry”に掲載された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
COVID-19感染拡大により、子ども集団のデータの収集が難しかったため。
|
Strategy for Future Research Activity |
今年度は参加者募集を行いながら、感染拡大が落ち着いてる局面でデータを収集することを検討している。
|
Causes of Carryover |
COVID-19の感染拡大により集団での研究の実施が困難であったため
|
Research Products
(1 results)