2020 Fiscal Year Research-status Report
早期支援のためのADHD児における文字習得困難の予測ルール作成
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19K14290
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Research Institution | Shujitsu University |
Principal Investigator |
津島 靖子 就実大学, 教育学部, 講師 (30710082)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 未就学 / 注意 / 文字習得 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、注意欠如・多動症(ADHD)児の就学後に気づかれる文字習得困難を事前に予測するためのルール(prediction rules)の作成を試みるものである。そのために、 1)ADHD児の読字(reading)における誤反応分析から認知特性を把握し、2)神経心理学的検査(neuropsychological test)を用いて音韻意識(phonological awareness)、デコーディング(decoding)ならびに注意(attention)などに特有の発達特徴があるかどうかを定量的に明らかにする。 2020年度は、2)の研究計画を中心として、5~6歳の年齢帯で未就学の定型発達児を対象とするコントロール群のデータ収集を行った。当初は目標数以上の研究協力への同意が得られていたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、研究参加者が未就学のうちにすべてのデータ収集を終えることが困難となった。その結果、データ数は計画の目標数を下回ったが、注意および文字習得に関わる各指標において基準となるコントロール群の平均値を作成し、今後の臨床群との比較のための準備を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コントロール群のデータ収集に着手できたが、他施設にて研究参加者と対面で行う方法であるため、新型コロナウイルス感染防止の観点から、データ収集を継続することができなかった。そのため、本年度の計画としていた臨床群のデータ収集には至らなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の新型コロナウイルス感染状況等を勘案しながら対応策を考えていく。計画に沿って研究を実施できる場合は臨床群のリクルートを行っていく。その他、二次研究を行うことも検討する。
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Causes of Carryover |
研究1)の計画に変更の必要性が生じ、さらに新型コロナウイルス感染拡大が影響して、予定していた費用に繰り越しの必要が生じた。2020年度に予定していた費用と実際の使用額との差額を加えたものを2021年度の使用額とする(物品費、謝金、学会参加費など)
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