2021 Fiscal Year Research-status Report
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19K14508
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
堀口 達也 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 特任准教授 (60780757)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ヘッセンバーグ多様体 / Peterson多様体 / Schubert calculus / toric orbifold / gamma vector |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度において,次の2つの結果が得られた. (1)A型Peterson多様体上のSchubert calculusを昨年度の研究で行ったが,その際に現れたのがPeterson多様体とSchubert多様体の交わりである.今年度は,Peterson多様体とSchubert多様体の交わりの(同変)コホモロジー環について調べ,部分的な結果が得られた.実際,Peterson多様体と特別な場合のSchubert多様体の交わりのコホモロジー環の明示的表示を与えた.その表示は,Lie theoryの言葉を用いたものであるため,A型以外の場合にも期待できる. (2)最小な正則ヘッセンバーグ多様体のコホモロジー環を昨年度の研究で行ったが,その際にpermutohedron上のparabolic subgroupの群作用による軌道空間として得られる多面体(以下,A型の場合はpartitioned permutohedronと呼ぶ)を導入した.今年度は,A型におけるこのpartitioned permutohedronのgamma vectorに関する研究を行った.通常のpermutohedronの場合,そのgamma vectorに関する公式は置換を用いて明示的に与えられることが知られている.この公式を一般化するようなpartitioned permutohedronのgamma vectorに関する明示的公式を与えた.
(2)の研究は枡田幹也氏,John Shareshian氏,Jongbaek Song氏との共同研究である. また,昨年度に得られた三つの結果を論文に纏め,arXivにアップロードした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要で述べたように進展が2つあったためである. 昨年度の研究においてPeterson多様体とSchubert多様体の交わり,およびpartitioned permutohedronを導入したが,その続きの研究としてPeterson多様体とSchubert多様体の交わりのコホモロジー環に関する部分的な結果とpartitioned permutohedronのgamma vectorに関する明示的公式が得られた.
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Strategy for Future Research Activity |
Peterson多様体とSchubert多様体の交わりのコホモロジー環が,一般にどのような形をしているか引き続き取り組んでいく.また,gamma vectorの方では表現版も考えることができるため,その問題についても取り組む.
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Causes of Carryover |
covid-19の影響により,海外で行われる研究集会に参加することが困難となり,当該年度の使用額が大きく変更した.翌年度分の使用計画は,物品費,(国内)旅費が主となる予定である.
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Research Products
(6 results)