2021 Fiscal Year Research-status Report
Revealing Massive Star Formation through Theory and Observation
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19K14760
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
田中 圭 国立天文台, アルマプロジェクト, 特別客員研究員 (20634455)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 大質量星形成 / ALMA |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では理論と観測の両面から大質量星形成過程の解明に取り組んでいる。Zhang研究員, 谷口助教等との国際協力によりALMA観測から複数の成果を得られた。超コンパクトHII領域G24.78+0.08A1中心部の高分解能ALMAデータ解析を進め、光電離フィードバックが発生するほど大質量に成長した原始星周囲における円盤構造, 化学状態や連星形成過程について報告した。また、単独星のように大質量星が誕生する様子(G28.20-0.05)や、複雑な少数星団形成の様子(G35.20-0.74N)を調べることで、大質量星形成における分裂過程の多様性が明らかになってきた。大小マゼラン雲のALMA観測も進め、初期宇宙のような低金属量環境における大質量星形成についても観測的制限を得られつつある。Bally教授等と共に、APO望遠鏡などによる可視赤外観測も開始し、多波長による大質量星形成フィードバック過程解明に取り組んでいる。双極HII領域Sh2-106のHST長期観測から爆発的なアウトフローが発見され、3500年前に中心星付近において原始星同士の衝突などのダイナミカルな現象が発生していた可能性を示した。合わせて詳細な物理過程を含む理論モデルの構築も進めている。山室氏, 奥住准教授と共同で、円盤構造とダスト成長・破壊過程を整合的に組み込んだ理論モデルを構築し、地球型惑星形成理論において重要となる岩石ダスト破壊限界速度へ制限をつけることに成功した。松木場研究員等との共同研究で、様々な金属量における原始星円盤の輻射流体力学計算を行い、重力不安定による円盤分裂過程の金属量依存性を定量的に明らかにした。これらの理論研究から得られた新しい知見をもとに、新たな観測提言も行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね計画通り研究が進められている。特にALMA観測では想定していた以上に多くのデータを取得できており、期待以上の発見に繋がっている。理論面からも、ダスト成長や円盤分裂の物理過程が詳細に理解されるようになってきた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後もさらに既に得られている観測データの解析を進めると共に、詳細な理論計算を並行して進めることで、大質量星形成過程の包括的理解につなげたい。特に可視赤外線観測も開始し、より多様な視点から大質量星形成の理解が進むことが期待される。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の影響により、参加を予定していた国際学会や共同研究長期出張などを次年度へ延期せざるを得なかったため次年度使用額が生じた。次年度使用額と2022年度請求額を併せた研究費は、延期となった国際学会・共同研究の出張費、論文出版費、研究会開催費に使用を予定している。
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Research Products
(14 results)