2022 Fiscal Year Research-status Report
Revealing Massive Star Formation through Theory and Observation
Project/Area Number |
19K14760
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
田中 圭 東京工業大学, 理学院, 助教 (20634455)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 大質量星形成 / ALMA / 低金属量 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では理論と観測の両面から大質量星形成過程の解明に取り組んでいる。下西准教授, 徳田特任助教, Zhang研究員, Ginsburg助教等とのALMA望遠鏡を用いた国際共同研究では、様々な成果が得られている。大小マゼラン雲における大質量原始星サーベイ観測が進行中で、特に今年度は小マゼラン雲におけるアウトフロー、ホットコアの初検出を報告することができた。初期宇宙に似た低金属量における大質量星形成の物理・化学過程の普遍性と多様性に新たな知見が得られつつある。また、大質量原始星高分解能観測のALMAアーカイブデータの詳細解析を進め、塩化ナトリウムNaCl輝線が付随する10個の原始星円盤を同定した。本成果は大質量原始星円盤における化学特性が、良く知られたホットコア化学とは大きく異なり、より高温・高密度の新しい化学特性を持つことを示している。合わせて、大質量原始星の理論研究も進めている。山室氏, 奥住准教授との共同研究から、ダスト成長・破壊を考慮した大質量原始星円盤の理論モデルの構築に成功した。本モデルと、観測から推定される大質量原始星円盤中のダストサイズと組み合わせることで、岩石ダストの付着力を求めることが可能となる。松木場研究員との共同研究では、輻射流体力学シミュレーションを用いた円盤自己重力安定性についての詳細な研究を行い、低金属量環境では重力不安よる激しい円盤分裂が発生することが明らかになった。Jan Staff研究員等との共同研究では、MHDシミュレーションを用いた大質量原始星アウトフローフィードバックの長時間進化を追うことに成功した。得られた結果は、我々のALMA観測とも整合性の高いもので、星形成効率は~50%であることが示された。これらの理論をもとにした新たな観測提案も行い、今後は宇宙史を通じた星-惑星形成の理解にも大きな貢献ができると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね計画通り研究が進められている。ALMA観測では想定していた以上に成果が得られており、多くの発見に繋がっている。理論面からも、ダスト成長や円盤分裂の物理過程が詳細に理解されるようになっている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後もさらに理論と観測を密接に連携させることで、大質量星形成過程の包括的理解につなげたい。特に、大質量原始星の降着円盤物理・化学については、この数年で大きな進展があった。今後は、詳細な理論モデルと高分解能観測の直接比較によるシナリオ検証を進め、~1000Kの高温宇宙化学、すなわち宇宙鉱物学の発展を目指したい。
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Causes of Carryover |
コロナ禍のため参加予定であった国際学会が延期となり、次年度使用額が生じた。延期開催される同学会に参加し、研究成果を発表するために使用する予定である。
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Research Products
(26 results)
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[Journal Article] Isolated Massive Star Formation in G28.20-0.052022
Author(s)
Law Chi-Yan、Tan Jonathan C.、Gorai Prasanta、Zhang Yichen、Fedriani Ruben、Tafoya Daniel、Tanaka Kei E. I.、Cosentino Giuliana、Yang Yao-Lun、Mardones Diego、Beltran Maria T.、Garay Guido
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Journal Title
The Astrophysical Journal
Volume: 939
Pages: 120~120
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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