2020 Fiscal Year Research-status Report
Real-world parallel learning using easily duplicapable small robots to transfer the learning result to large-size robot
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19K14938
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
野田 晋太朗 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 特任助教 (30825104)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ロボット / 認識学習 / 運動学習 / シミュレーション / スマートフォン / 並列計算 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はロボットの現実世界での学習システム構築を目的とし、小型ロボットでの並列学習とその結果を別ロボットに転写する技術について研究を行う。2020年度の計画は前年に試作した小型ロボットの改良と複製を行い2021年度の予定である学習実験の準備を行うことであった。2020年度の成果は以下の3つの方向性にまとめることができる。
(1)複数の市販サーボを動かすソフトウェアの改良とケーブル取り回しの比較:前年の2019年度に試作したロボットでは配線の取り回しに課題があり、転倒時にケーブルが周囲と引っかかり動けなくなるという問題が見つかっていた。2020年度は前年に実装したサーボモータを制御するスマートフォン上のソフトウェアを改良し、複数のサーボを動かせるようにするとともに市販キット型のロボットでも動作することを確認した。市販キット型のロボットでは配線の取り回しも良いため今後はこれを複製して学習実験をすすめる計画である。 (2)スマートフォンからサーボモータを制御するための電子基板を用いたソフトウェアの実装と動作確認:前年度に設計を行ったスマートフォンをUSBシリアル通信のターゲットとし、充電を受けながら半二重通信を可能とする電子基板を用いたスマートフォン上のソフトウェアを実装し、前年度に試作したロボットや、今年度に比較していた市販キット型のロボットでの歩行動作を確認した。 (3)安全な実験のためのバッテリと配置の変更:前年度までリチウムポリマーバッテリを用いたスマートフォン用モバイルバッテリをロボットとコンピュータの動力源として利用していたが、実験を行うなかでバッテリが膨張するトラブルがあった。転倒するロボットに乗せて利用するバッテリに衝撃が加わることは避けられないため、安全のためニッケル水素電池を用いたバッテリに変更を行った。また転倒時に直接の衝撃が加わらない配置に変更する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度の計画は前年に試作した小型ロボットの改良と複製を行い2021年度の予定である学習実験の準備を行うことであった。しかしロボットの動力源とする予定であったリチウムポリマーバッテリが衝撃や経年により膨張するという予期しない問題が起こり、安全のためバッテリの変更と配置の修正を行う必要が生じたため、小型ロボットを複数準備することは間に合わなかった。新しいニッケル水素バッテリの購入と動作確認は終了しており、あとは転倒時に衝撃の加わりにくいような配置を行うためのバッテリ固定具の設計を2021年度前半に行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度の前半は2020年度に終了しなかった小型ロボットの複数台準備を進める。新しく購入したバッテリをロボットに固定するための部品の設計を行う。 2021年度後半からの予定は当初の予定を半年遅らせる形とし、2021年度の後半から2022年度の前半は、当初2021年度に計画していた学習実験に取り組む。 2022年度の後半に小型ロボットの学習結果を別ロボットに転写する技術について研究を行う。学習結果の転写については当初使用予定であった大型ロボットが研究代表者の異動により使えなくなったが、本研究はロボットの現実世界での学習システム構築を目的とするものであるため、別の小型ロボットかシミュレーションでの研究が可能である。
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Causes of Carryover |
学会発表を行わなかった余り分とサーボモータの変更に伴い追加発注を行った使用分の差が余っている。社会情勢を鑑みつつ、発表できる成果が準備できしだい発表等に使っていく。
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