2022 Fiscal Year Annual Research Report
Real-world parallel learning using easily duplicapable small robots to transfer the learning result to large-size robot
Project/Area Number |
19K14938
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
野田 晋太朗 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農業ロボティクス研究センター, 研究員 (30825104)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ロボット / 学習 / シミュレーション / 強化学習 / 進化計算 / 通信基板 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ロボットが実際に動作する中でセンサによる認識に基づき体の動かし方を学習するシステム全体と、それに必要な要素技術を開発することで、学習を利用した今後の研究を加速することを目的とする。研究全体の成果は(1)ロボットのハードウェア、(2)通信基板と通信ソフトウェア、(3)学習ソフトウェアの三つの方向性にまとめることができる。
(1) スマートフォンを利用した複製容易な小型ロボットの複数台開発。2019年度から2022年度までに首型、人型、四足歩行型ロボットの三種類を数万円から10数万円程度で安価に作成した。後述の通信基板と学習ソフトウェアで統一して制御可能であるとともに、四足歩行型ロボットを二台作成し、並列に学習が行える構成を実現した。 (2) スマートフォンとラジコンサーボ間の通信を可能とする通信基板設計と通信ソフトウェアの実装。2019年度から2021年度まで、Android端末をUSBホストとし、サーボモータ間と通信を行う基板を設計し動作確認を行った。また同通信基板を用いた制御ソフトウェアを実装し後述の学習ソフトウェアとの連携を実現した。 (3) シミュレーションと現実で統一的に利用可能な学習ソフトウェアの開発と学習実験。2021年度から本年度まで、上述の複製容易小型ロボットと通信基板を用いて、シミュレーションと実ロボットで同じソフトウェアで学習可能な実装を実現した。また学習実験として、進化計算を用いた四足歩行型ロボットの歩行制御系の探索と、深層強化学習を用いた立上り動作の学習を行い、前者は実際のロボットを用いて屋外の草地、圃場の枕地での歩行が可能となることを確認した。後者はロボットの重心を変化させても、再学習により高速に学習が可能となることを確認し、別の体を持つロボットにも学習結果が転用できることを確認した。 今後はより具体的な課題に本システムを適用し応用研究を進める。
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