2020 Fiscal Year Research-status Report
Study on the function of third place and effect of PPP-oriented park revitalization method based on the analysis of actual situation of park user in urban park
Project/Area Number |
19K15174
|
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
蕭 コウジ 大阪市立大学, 大学院工学研究科, 准教授 (30796173)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 都市公園 / 回遊行動 / 天王寺公園 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は①利用者実態に基づくサードプレイス機能の定量的把握の可能性、②PPP型再生手法とサードプレイス機能との関係性、を仮説に、東京と大阪の4都市公園を対象に実証を進める予定であったが、新型コロナの制約や予算の制限により、大阪市内の2公園を中心に調査・分析を実施してきた。本研究ではPPP型再生手法が導入された天王寺公園・てんしばと指定管理者制度に基づく管理の住吉公園を主な対象として調査を展開している。 本研究では天王寺公園・てんしば、住吉公園を中心に、計4回の現地調査、追加調査を実施した結果を論文として発表している。その結果として、主に回遊行動調査などから、PPP型再生手法の導入が実現された天王寺公園では、来園者の若年化、多様化、滞在時間の増長がみられ、特にてんしばの来園者は園内をアクティブに回遊しながら多様な機能や施設を利用している実態が判明した。それに対して住吉公園では比較的な単一で高齢世帯の来園者に偏りがみられ、滞在時間も比較的に少なく、園内での滞在や回遊パターンも相対的に画一であることが明らかとなった。以上のことから、本研究が当初設定された仮説、特にサードプレイスの形成に対する効果は、PPP型再生手法が導入された天王寺公園・てんしばにおいて顕著に表れているといえる。一方で、このような個別の事例を踏まえた特徴と効果の評価を踏まえて、今後一般化に向けたの知見抽出と整理が必要と考えられる。 なお、参考事例として台湾の国立公園、台北市におけるオープングリーンや遊休地を活用した都市農園や緑地の事例調査についても、今後のPPP型再生手法による都市公園再生に資する手法構築のための知見を抽出して、本研究の成果として発表している。他の国内事例として名古屋の久屋大通公園、大阪府の安満遺跡公園などについても新たなPPP型再生手法による都市公園再生の事例として今後注目しつつ、研究対象として検討を進めたい。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
調査はおおむね予定通りに進捗しているが、新型コロナで移動制限がある中で、大阪市内の事例への調査に集中することで計画変更している。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は、これまでの調査成果や変更点を踏まえて、引き続き実用に応じて追加調査を行い、最終のとりまとめに向けて進めていく予定である。
|
Causes of Carryover |
今年度では、新型コロナの影響によって一部の調査が予定通りに実施しておらず、更に学会発表に伴う旅費の支出も新型コロナの影響によってオンライン開催に切り替わった影響で、経費執行できていない状況にある。
|
Research Products
(5 results)