2019 Fiscal Year Research-status Report
高水温耐性のあるサンゴ群体がどのように生まれるのか?
Project/Area Number |
19K15902
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Research Institution | Okinawa Institute of Science and Technology Graduate University |
Principal Investigator |
座安 佑奈 沖縄科学技術大学院大学, マリンゲノミックスユニット, 研究員 (50746691)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ストレス応答 / 遺伝子発現 |
Outline of Annual Research Achievements |
サンゴの持つ蛍光色(蛍光タンパクや色素タンパク)には、紫外線吸収阻害効果をもつ可能性や、抗酸化剤としての機能や代謝機能との関連、プラヌラ幼生の段階では褐虫藻の誘引や着底とも関わると言われている。また経験的に、蛍光色の強いサンゴは高水温時の生存率が比較的高いと言われている。 サンゴの高水温耐性には緯度変化がみられ、母方遺伝の影響が強い可能性が示唆されている。しかし白化の程度には同所的な違いも見られる。同所的なサンゴ群体間は、親の蛍光色の違いによって子の高水温耐性に違いが見られるのかを検証するため、褐虫藻感染前のウスエダミドリイシのプラヌラ幼生を各水温条件に晒し、その生存率を比較することで、サンゴ幼生自体の高水温耐性を確認した。 ウスエダミドリイシ6群体が産卵後、卵と精子を分離し、掛け合わせた。プラヌラ幼生は褐虫藻の感染なしで、計測及び水換え時以外は、暗黒条件下に置いた。各掛け合わせ30から90匹ずつ幼生を使用し、7日後までの生存率を比較した。 水温33℃条件下では掛け合わせ間で生存率に有意に違いが見られた。実験中のプラヌラ幼生は遺伝子発現を比較するため液体窒素を用いて固定し、RNAを抽出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
サンプル数が多いという懸念があったが、質・量ともに必要量のRNAが抽出でき、当初の計画通りに順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
異なる親サンゴの掛け合わせごとに、飼育水温によって、プラヌラ幼生の生存率に違いがみられた要因を統計的に解析する計画である。さらに得られたRNAから次世代シークエンサーによって配列情報を取得し遺伝子発現解析を行う計画である。
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Causes of Carryover |
当該期間中、9ヶ月間産前産後休暇および育児休業を取得したため、次年度使用額が生じた。
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