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2021 Fiscal Year Annual Research Report

魚類の骨組織におけるパターン形成機構の解明

Research Project

Project/Area Number 19K16146
Research InstitutionKitasato University

Principal Investigator

岩崎 美樹  北里大学, 一般教育部, 非常勤講師 (70792563)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywordsゼブラフィッシュ / 骨組織 / MMP / ECM / パターン形成
Outline of Annual Research Achievements

骨は細胞外基質を含む巨大な結合組織であるため、その形態や大きさの制御機構はよく分かっていない。本研究は骨のパターンがどのように制御されるのかを明らかにするため、ゼブラフィッシュの骨組織(鱗・舌顎骨)に着目し解析を行った。
これまで、鱗(膜性骨)と舌顎骨(内軟骨性骨)で、マトリックスメタロプロテアーゼ9 (mmp9)が発現することを見出した。mmp9は細胞外基質(ECM)を分解する酵素である。本研究では、鱗と舌顎骨の形態形成過程においてmmp9を発現する細胞の役割を解析した。
【鱗】鱗の骨基質の立体構造である溝条(groove)と隆起線(ridge)に沿ってmmp9:GFP陽性細胞が存在した。mmp9:GFP-NTRを用い、メトロニダゾール処理によってこの細胞を除去すると再生鱗で溝条の形成が阻害された。このことから、mmp9陽性細胞は骨基質のパターンを制御していると考えられた。
【舌顎骨】舌顎骨はゼブラフィッシュの頭蓋骨と顎骨を繋ぐ骨で、顔面神経軸索がその骨の中央(舌顎骨孔)を通り抜ける。mmp9は舌顎骨形成過程において、顔面神経軸索を構成するシュワン細胞の一部と、舌顎骨孔に隣接する破骨細胞で発現していた。次に、シュワン細胞を除去すると舌顎骨孔における軟骨細胞の過剰な肥大が見られた。また、破骨細胞が低形成の変異体では、舌顎骨のリモデリングが生じず、形態が異常になった。
以上の結果から、シュワン細胞、破骨細胞が分泌するmmp9は、それぞれ軟骨基質、骨基質の分解を促進することで舌顎骨の形態形成を制御すると考えられた。
mmp9は鱗および舌顎骨で、いずれも骨の形態形成に必要であることが示された。

  • Research Products

    (1 results)

All 2021

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] ゼブラフィッシュ舌顎骨のリモデリング2021

    • Author(s)
      岩崎美樹、川上浩一、和田浩則
    • Organizer
      第44回 日本分子生物学会

URL: 

Published: 2022-12-28  

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