2022 Fiscal Year Research-status Report
レム睡眠行動異常症の軽度運動機能障害に着目した神経変性疾患の早期診断法開発
Project/Area Number |
19K17015
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
山田 剛平 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (20834641)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 小字症 |
Outline of Annual Research Achievements |
レム睡眠行動異常症群と健常群を対象に書字課題を評価したところ、レム睡眠行動異常症群では軽度の書字障害がみられ、字の幅よりも高さが先に低下する可能性が示された。文章の長さや、字の幅や高さの漸減率には有意差はみられなかった。DAT-SPECTの結果との関連性も検討したが、線条体におけるトレーサー集積率と字の高さとの相関はみられなかった。指タッピング運動パラーメーターの中では、字の高さと振幅と間で有意な正相関がみられた。 小字症の早期段階をみている可能性、線条体ドパミン機能障害とは異なる神経変性を反映している可能性が示唆された。また差異が軽微であったことはSynucleinopathy自体に小字症の頻度が高くないことも影響している可能性があった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
神経変性疾患の早期運動徴候となりえる異常所見を見出すことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
神経内科の外来診療では神経変性疾患が潜在するものの主訴とはならず、自覚症状がないまま進行するケースが散見される。そのような患者さんの早期診断につなげるため、今までの本研究結果を応用した研究を遂行したい。
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Causes of Carryover |
COVID19感染流行が遷延し、臨床データの収集が遅れました。運動機能解析ソフトウエアやワークステーションの購入、学会発表や英文校正、論文投稿の費用に充てます。
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