2020 Fiscal Year Research-status Report
Tandem mass spectrometry-based creatinine measurement using dried blood spot for newborn mass screening.
Project/Area Number |
19K17371
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
中野 優 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 臨床研究医 (10813579)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 腎不全 / 新生児 / マススクリーニング / 濾紙血 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は先天性の腎尿路奇形(主に低形成腎/異形成腎)を早期発見することを目的におこなっている。具体的には新生児の腎機能低下を発見することで、腎尿路奇形の発見を検討している、すでに先行研究として、液体クロマトグラフィーを用いて新生児のろ紙血クレアチニン値が測定できることや手法の安定性、そのカットオフ値になるものを論文化している。この手法について、スクリーニングに耐えうる検体数を測定して、さらに発展させる研究を目的としている。 研究費を取得してからの2019年度までに、①測定系の確立、②測定についてのアナウンスを行う予定となっていた。測定系の確立については、すでに公的スクリーニングに用いられている内部標準試薬に、同位体クレアチニンを添付したものを作成した。この試薬によって新生児ろ紙血の測定を繰り返し、測定の安定性、他測定項目への影響がないことを確認した。測定系については、確立したものと考える。 測定のアナウンスについては難航している。2020年は研究計画をアナウンスしていく予定であったが、コロナ禍において対面でのアナウンスが困難な状態となっている。 また本研究は愛知県や名古屋市の協力を得て、公的ろ紙を使用した測定を行うことで、大量の検体数を確保する予定であった。しかし2020年になって、研究に同意いただけないとの返答をいただき、研究計画の全面的な見直しを要することとなった。 現段階では、新たに研究計画の作成を行って、別途のろ紙血を採取し、名古屋市立大学小児科で測定を行う予定としている。 現在はこの研究計画書を作成し、参加いただける施設を募っている状態である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究費を取得してからの2019年度までに、①測定系の確立、②測定についてのアナウンスを行う予定となっていた。 測定系の確立については、すでに公的スクリーニングに用いられている内部標準試薬に、同位体クレアチニンを添付したものを作成した。この試薬によって新生児ろ紙血の測定を繰り返し、測定の安定性、他測定項目への影響がないことを確認した。測定系については、確立したものと考える。 測定のアナウンスについては難航している。2020年は研究計画をアナウンスしていく予定であったが、コロナ禍において対面でのアナウンスが困難な状態となっている。 また本研究は愛知県や名古屋市の協力を得て、公的ろ紙を使用した測定を行うことで、大量の検体数を確保する予定であった。しかし2020年になって、研究に同意いただけないとの返答をいただき、研究計画の全面的な見直しを要することとなった。 現段階では、新たに研究計画の作成を行って、別途のろ紙血を採取し、名古屋市立大学小児科で測定を行う予定としている。 再度のアナウンスと研究計画書の作成、倫理委員会の承認を手続き中である。
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Strategy for Future Research Activity |
上述の通り、検体回収という本研究の一番困難な部分で、研究計画の変更を余儀なくされている。 現段階では、新たに研究計画の作成を行って、別途のろ紙血を採取し、名古屋市立大学小児科で測定を行う予定としている。本来であれば新生児マススクリーニングと同時に測定するというのが、本研究のメリットであったため、別途の測定であれば過去の方向と変わりがないことになる。しかし検体数を増やしての報告は、測定の正当性を証明するためには有用であると考える。測定系自体は確立しているので、参加施設のリクルートを行いながら、研究計画書の再考を行っている段階である。 当初測定する予定だった検体数は5000検体であったが、これは参加施設次第とはいえ、目標として困難な印象がある。実際のところは年度末までに測定できた分をもとに、改めて報告を行い、長期的に測定を継続していく予定である。 本来であれば本年度は結果報告を行う予定の年度であったので、終了時点の検体数で、あらためて測定の有用性を発表したいと考えている。
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Causes of Carryover |
本研究は研究のセッティング費用が初期投資となる他は、研究継続におけるランニングコスト(検体郵送費、試薬費)などが主になる予定であった。 昨年度は主に研究計画作成やアナウンス活動など、事務的な作業に終始することとなってしまったため、実際に研究費の使用が必要となることはほとんどなかった。 実際には本年度からランニングコストなどの経費が必要になると考えている。
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Research Products
(1 results)