2020 Fiscal Year Annual Research Report
Regulation of autoantibogy glycosylation by follicular helper T cells in rheumatoid arthritis
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19K17879
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
藏田 泉 筑波大学, 医学医療系, 非常勤研究員 (80830108)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 関節リウマチ / 濾胞性ヘルパーT細胞 / 自己抗体 / 糖鎖修飾 / OX40 |
Outline of Annual Research Achievements |
濾胞性ヘルパーT細胞による自己抗体の糖鎖修飾変化について、特にヒト検体を用いた解析を行った。筑波大学附属病院を受診した未治療関節リウマチ患者、および対象群として変形性関節症患者の末梢血単核球を収集し、濾胞性ヘルパーT細胞および抗体産生細胞の解析を行った。関節リウマチ患者では変形性関節症患者と比較して末梢血中の濾胞性ヘルパーT17細胞の割合が上昇しており、この細胞におけるOX40の発現が上昇していた。この結果は前年度までに示したマウスの結果と沿うものであった。また、末梢血中抗体産生細胞における抗体糖鎖修飾の責任酵素であるst6gal1の発現は、濾胞性ヘルパーT17細胞の割合と有意な負の相関を示した。これらの結果から、マウス実験で検証された「濾胞性ヘルパーT17細胞が細胞表面分子であるOX40を介し、自己抗体の糖鎖修飾を制御することで関節リウマチの病態を修飾している」という仮説がヒトにおいても当てはまる可能性が示唆された。 また、この結果から、濾胞性ヘルパーT細胞におけるOX40の機能的意義について詳細な解析をすすめた。濾胞性ヘルパーT細胞には、抗体産生を助長する通常のサブセットの他に、これらの働きを抑制する濾胞性制御性T細胞が存在する。この濾胞性制御性T細胞についてもOX40発現の解析を行い、その発現が亢進していることを明らかにした。 これらの結果は論文としてまとめられ、現在投稿中である。
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