2020 Fiscal Year Annual Research Report
関節リウマチにおける組織に蓄積するナトリウムイオンの機能解明
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19K17889
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| Research Institution | Yokohama City University |
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Principal Investigator |
峯岸 薫 横浜市立大学, 附属病院, 助教 (40616877)
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2019-04-01 – 2021-03-31
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| Keywords | 23Na-MRI / 関節リウマチ |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ヒト組織のナトリウムイオン(Na+)量を可視化および測定できる23Na-MRIを用いた臨床研究とマウス関節炎モデルを用いた解析を行うことで、組織に蓄積するNa+がRAを増悪させるメカニズムおよび心血管系に与える影響を解明し、将来的にRAの生命予後の改善を目指すことを目的として実施した。
23Na-MRIは組織のNa+量を正確に測定することが可能であり、これまでの検討により、灰化－原子吸光法で定量したマウスおよびヒトの皮膚のNa+量と23Na-MRIで測定した皮膚のNa+量が強く相関することが示されている。RA患者を対象とした23Na-MRIを用いた臨床研究では、皮膚のNa+量の高い症例でRAの疾患活動性が高く、RAにおける炎症には“Na+が関与している”可能性が示唆された。また、動物モデルとしては、コラーゲン誘導関節炎（CIA）の作成に成功しており、組織Na+含量と関節炎の関係、全身炎症マーカー(IL-17, IL-6, TNF-α, VEGF-C)とのパラメータの関連性を検討するとともに、食塩摂取量の変化が組織Na+含量、関節炎、全身炎症に与える影響も解明していく予定としている。
申請者は、2018年から横浜市立大学医学部の客員研究員として、2年間シンガポールのDuke-NUS Medical Schoolに留学し、本研究を進めるとともに、23Na-MRI技術の基本を習得して研究協力体制を構築してきた。23Na-MRIの画像解析手法も習得し、2020年度は、日本への23Na-MRI導入に向けた準備に着手した。23Na-MRIの撮影には、Multinuclear Optionを搭載した高磁場MRI装置が必須であり、日本国内ではこのオプションを搭載したMRI装置は限定されているが、シーメンス社製の装置を用いて多核種のMR測定に成功している国立スポーツ科学センターに23Na-MRIを国内初導入する予定である。
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