TPF療法において好中球減少の危険因子となる遺伝子多型の同定

2021 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 19K18761
• Research Institution: Tokyo Medical and Dental University
• Principal Investigator: 田崎 彰久 東京医科歯科大学, 東京医科歯科大学病院, 助教 (80737271)
• Project Period (FY): 2019-04-01 – 2023-03-31
• Keywords: TPF療法 / 検体採取

Outline of Annual Research Achievements

TPF療法は奏効率が高い一方でFNを始めとした重篤な有害事象に悩まされることも多い。TPF療法に伴う血液毒性の頻度を減少させることで頭頸部癌治療をより安全に行うことが望まれる。ABCB1遺伝子、CYP3A4、CYP3A5遺伝子多形が血液毒性と関連していると考えられている。TPF療法を実施された頭頸部癌症例に関して本研究の概要を説明し同意を取得し血液採取し遺伝子多形を測定し統計解析を予定している。TPFを終了している患者に関しては数年前に治療されている患者が多かった。そのため当院への通院が終了していたり、あるいは他の病因で既に逝去されていたり高齢のため来院が困難な症例も実際には多い状況があった。カルテ録から治療後症例に関しては電話連絡などで受診依頼を行なった。コロナ禍での受診控えもあり外来通院が途絶えている症例に関しては積極的な参加をお願いし辛い社会的事情もあり症例リクルートに難渋した。受診可能であった症例や通院継続中であった症例については直接面談の上で本研究説明文書を用いて十分に説明しご理解を頂き書面で同意取得を行なった。
同意取得の可能であった症例に対し血液検体を採取し超低温冷蔵庫にて検体を保管している。これらの検体を外部機関へ送付しABCB1遺伝子、CYP3A4、CYP3A5遺伝子多形に関してPCR検査を予定している。PCR検査終了次第統計解析に着手し然るべき学会報告や論文投稿をすることとしている。

Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

同意取得を進め検体採取を行なっている。コロナ禍での受診控えのため患者リクルートに難航した。

Strategy for Future Research Activity

患者リクルート作業を進めており外部解析機関へ検体を送付しPCR予定である。
PCR結果が届き次第統計解析作業に移る。
統計解析結果に基づいて学会や論文にて報告の予定である。

Causes of Carryover

本研究は検体に対するPCR検査を外部機関へ外注している。PCR検査に関してはこれから実施予定である。そのためのPCR検査費用を次年度使用予定である。また学会報告時の出張費、英文校正等論文投稿に関する費用に関しても同様に次年度使用予定である。