2021 Fiscal Year Research-status Report
内軟骨性骨化に着目した顎変形症の病態解明および新規治療法の開発
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19K19227
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山中 茂樹 京都大学, 医学研究科, 助教 (80637596)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 顎変形症 / 内軟骨性骨化 / C型ナトリウム利尿ペプチド / CNP |
Outline of Annual Research Achievements |
顎変形症は顎骨の大きさ、形態が著しく異常な状態であるものの総称であり、顎顔面骨の成長のアンバランスにより生じる。顎顔面骨は、内軟骨性骨化および膜性骨化が複合的に作用し成長することが知られているが、顎顔面の成長におけるそれぞれの働きは未だ明らかになっていない。 本研究の目的は、顎顔面形態に対する内軟骨性骨化の影響を明らかにすることにより、顎変形症の発症原因を解明し、新たな顎変形症の診断法や治療法の確立に寄与することである。 本年度も前年度に引き続き、各モデルマウスの頭蓋骨採取を行い、サンプル数を増やし、形態学的解析をと組織学的解析を行った。 昨年、一昨年と同様に、形態学的解析においては、Col2-CNP-KOマウスでは鼻骨、上顎骨を中心に矢状方向に劣成長を認めた。それに対し、Col2-CNP-Tgマウスでは鼻骨、上顎骨を中心に矢状方向に過成長を認めた。組織学的解析においては、野生型マウスと比較し、Col2-CNP-KOマウスのISSおよびSOSの厚みの減少を認めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
各モデルマウスのサンプル採取および解析は概ね終了しているが、コロナ禍で一時研究が制限されていた時期があり、想定していた結果を十分は得られていない。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、サンプルの形態学的解析、軟骨結合部の組織学的解析を行う。 それにより、顎顔面の成長に起因する顎変形症などの顎顔面形態に異常を来す疾患の病態解明を行い、CNPを用いた顎変形症への臨床応用を目指す。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルスの影響で、一部研究の遂行に支障が生じたため。 元来、予定していたが、遅れていた研究計画を行っていく。
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