2019 Fiscal Year Research-status Report
本土と離島の臨床看護師を対象としたバーンアウト耐性形成プログラムの開発
Project/Area Number |
19K19529
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
西本 大策 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (80757675)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | レジリエンス / バーンアウト / 離島 / 臨床看護師 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和元年度に実施した研究の成果について、離島と本土の病院から研究協力の承諾および令和2年2月19日に臨床研究倫理委員会から研究実施計画の承認を得ることができた(承認番号190158)。本研究の目的は臨床看護師のバーンアウト耐性の形成であり、具体的な研究実施計画は主に3点からなる。1点目は二次元レジリエンス要因尺度(Bidimensional Resilience Scale:BRS)という一般化されている尺度を用い、後天的に獲得できるレジリエンス要因‘他者心理の理解’がバーンアウト耐性を形成するかどうか証明することであり、尺度を使用した質問紙調査の実施に対する承認を得ることができた。2点目は介入により他者心理の理解の獲得を促進できるかどうか証明することであり、介入方法に対する承認を得ることができた。3点目はバーンアウトの割合がとくに高いとされる離島と本土を比較することであり、対象施設の選定に対しても承認を得ることができた。対象者数は600名を目標とし、対象者数の確保に努めることについても承認を得ることができた。加えて、令和2年4月と7月、10月に本土と離島の臨床看護師を対象とした質問紙調査および7月~9月にかけて行う介入の「看護を語る会」を行う準備ができた。 本研究では、本土と離島の臨床看護師を対象にバーンアウトと他者心理の理解および「看護を語る会」との関連を縦断的に証明し、バーンアウト耐性を身につける教育の開発をもって、臨床看護師への支援に役立てるという意義がある。また、離島および本土で、他者心理の理解のバーンアウトへの有効性が明らかになれば、対象を広げ、一般化し、より臨床看護師の支援に寄与できるという意味で重要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究課題の進捗状況がやや遅れているのは、対象施設からの研究協力の承諾および倫理委員会の承認を得るまでに当初の予定より時間がかかったためである(承認日は令和2年2月19日、承認番号190158)。質問紙調査を令和2年4月以降に行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度は離島と本土の臨床看護師を対象に、4月、7月、10月に質問紙調査および7月~9月にかけて介入を行う予定である。対象者数は600名を目標としている。しかしながら、コロナウィルスの感染拡大予防のため、質問紙調査および介入の一旦中止もしくは延期も考慮し、感染状況に沿って研究計画を実施していく。また、研究実施や研究再開の際は、マスクや擦式消毒剤の準備等、感染対策を整えた上で質問紙調査と介入を行っていく。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は、対象施設からの研究協力の承諾および臨床研究倫理委員会からの承認を得るまでに時間を要し、研究開始時期が遅れたためである(令和2年2月19日承認、承認番号190158)。コロナウィルス感染拡大の状況次第ではあるが、令和2年4月から質問紙調査を開始する予定であり、介入研究も実施予定である。次年度使用額198,465円は介入研究の旅費として使用し、翌年度助成金500,000円は学会発表および研究打ち合わせ、データ入力、調査に必要な物品購入にかかる費用へ充てる予定である。
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