2022 Fiscal Year Annual Research Report
診療看護師(NP)による症状マネジメントを強化する在宅療養移行支援システムの開発
Project/Area Number |
19K19532
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Research Institution | Ishikawa Prefectural Nursing University |
Principal Investigator |
石川 倫子 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (80539172)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 診療看護師 / 症状マネジメント / 在宅療養移行支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、診療看護師(NP)による症状マネジメントを強化する在宅療養移行システムを開発することである。まず、在宅療養移行支援における診療看護師(NP)の役割を明らかにするために、病院で在宅療養移行支援を実践している診療看護師(NP)8名を対象に面接調査を行い、質的記述的に分析した。その結果、在宅療養移行支援における診療看護師(NP)の役割は10カテゴリーが抽出された。診療看護師(NP)は【再入院をさせない】という役割認識を持ち、【患者が在宅療養に慣れるまで出向(く)】き、患者の生活と症状に合わせた薬物調整や【訪問看護師と連携して症状マネジメントを行(う)】っていた。また、【看護・介護スタッフの在宅療養支援力向上に努める】ことをしていた。これらから、診療看護師(NP)が在宅療養移行支援に関わることによって症状マネジメントを強化できることが示唆された。次に、修正版デルファイ法で質指標を作成し、有識者との検討を重ねシステムを開発することとした。前述した研究結果と国内外の文献を用いて、質指標の構成概念を明らかにし50項目からなる質指標の原案を作成した。2回の①質指標案の評価に関する質問紙調査と②評価結果をもとに各指標をエキスパートによる会議で検討した。質問紙調査では質指標案の妥当性、実施可能性、重要性、適切性の4つの観点から、9段階で評価してもらい、各指標の平均値を算出した。その結果、1回目で4つの指標を削除し、2回目は修正した質指標では削除する指標はなく、質指標は10カテゴリー46指標で構成された。これらから、診療看護師(NP)による症状マネジメントを強化する在宅療養移行支援システムを構築し、有識者と検討しそのシステムの妥当性が示唆された。
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