2021 Fiscal Year Research-status Report
Experimental study of error tendency to medication and effect of finger-pointing and calling for nurses
Project/Area Number |
19K19547
|
Research Institution | Iryo Sosei University |
Principal Investigator |
三戸部 純子 医療創生大学, 看護学部, 講師 (10836844)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 薬剤エラー / 異同判断課題 / 類似薬剤名 / 類似薬剤量 |
Outline of Annual Research Achievements |
薬剤名、薬剤量(数字と単位)をそれぞれ単独呈示をした場合のエラー傾向について検討した。薬剤名、薬剤量に関するエラーが特有のものであるかを見るために、前述の2つの条件に加えてカタカナ無意味綴り、数字のみの条件を加えた4条件で、参照刺激とターゲット刺激を連続呈示し、異同を判断する課題を行った。対象は、看護学部の大学生16名(女性16名、年齢19.3±0.8歳)を対象とした。実験の結果、薬剤名やカタカナ無意味綴りは薬剤量や数字のみの場合と比較して、エラーが有意に多かった。薬剤名とカタカナ無意味綴り、薬剤量と数字のみの条件間では有意差を認めなかった。また、参照刺激とターゲット刺激が一致していない不一致条件の方が、一致している条件よりもエラーが多かった。これらの結果は、前回の薬剤名と薬剤量の2条件を比較した実験と同様の結果であった。しかし、薬剤名とカタカナ無意味綴りの条件間には差がなく、エラーの多さが薬剤名特有のものであるか、単にカタカナと数字という文字形態の違いであるかは明らかとならなかった。これは、実験対象者が医療についての初学者であり、薬剤名の知識についての専門性が低いことが要因として挙げられる。 今後は薬剤名と薬剤量の2つの刺激を組み合わせた場合に、どちらの刺激の方がエラーしやすいか、薬剤名と薬剤量の組み合わせ順序を変えた場合にエラー傾向が変化するかを脂腺計測とともに検討する。また、可能であれば、薬剤に関しての専門性の高さとの関連を見るために、看護師などの医療従事者を対象に実験を行う。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
実験開始までの手続きに時間を要した。感染状況により、看護師を対象とした実験を実施することが困難であった。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は薬剤名と薬剤量の2つの刺激を組み合わせた場合に、どちらの刺激の方がエラーしやすいか、薬剤名と薬剤量の組み合わせ順序を変えた場合にエラー傾向が変化するかを脂腺計測とともに検討する。また、可能であれば、薬剤に関しての専門性の高さとの関連を見るために、看護師などの医療従事者を対象に実験を行う。
|
Causes of Carryover |
研究の遅延により、謝金や学会発表等に関わる支出がなかった。今後は実験実施時の謝金の支払いや論文投稿・学会発表の諸手続きに使用する。
|