地域に根ざした小児在宅ケアに向けた看護職の協働促進モデルの構築

2019 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 19K19678
• Research Institution: Iwate Prefectural University
• Principal Investigator: 原 瑞恵 岩手県立大学, 看護学部, 准教授 (10527427)
• Project Period (FY): 2019-04-01 – 2023-03-31
• Keywords: 在宅ケア / 障がいのある子ども / 家族

Outline of Annual Research Achievements

本研究は、障がい児と家族が身近な地域で支援を受けながら在宅生活を送ることができるために、医療支援を行う病院や施設とともに、地域の小規模の障害児通所事業の多施設における看護職が協働促進できるモデルを構築することを目的とする。
本研究は、地域に根ざした小児在宅ケアに向けた看護職の協働促進モデルの構築のために、次の3つの段階で研究をすすめていく。
①【在宅ケアを必要とする障がい児の状況と小児在宅ケアの現状把握】②【地域の状況をふまえた小児在宅ケアに携わる看護職間の協働促進プログラムの作成】③【地域に根ざした小児在宅ケアに向けた看護職の協働促進モデルの構築】
2019年度は、①【在宅ケアを必要とする障がい児の状況と小児在宅ケアの現状把握】のために、岩手県内の在宅ケアを必要とする障がいのある子どもの家族を対象に、無記名による自記式質問紙調査を行った。対象者は、岩手県の在宅ケアが必要な0歳から18歳までの子どもの家族とした。在宅ケアに関わっている病院または施設、事業所の代表者に研究目的および方法を文書または口頭で説明し、質問紙調査の協力について依頼をした。対象者には質問紙調査を実施していることを周知したうえで研究者または病院の職員が対象の家族に研究概要を説明した。研究協力の同意を得られた家族には同意書に署名をしてもらい、質問紙調査票と返信封筒を配布した。調査内容は「在宅ケアが必要な子どもと家族（回答者）の背景」および「周囲のサポート」、「社会資源の利用」、「在宅ケアが必要な子どもの親の気持ち」とした。
2019年度は研究協力を24施設に依頼し、19施設から承諾を得ている。今後は病院や施設の依頼状況を確認し、統計分析をすすめていく。

Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

・2019年度は、①【在宅ケアを必要とする障がい児の状況と小児在宅ケアの現状把握】のために、岩手県内の在宅ケアを必要とする障がいのある子どもの家族を対象に、無記名による自記式質問紙調査を作成し、調査を行った。
・質問紙調査票は「在宅ケアが必要な子どもと家族（回答者）の背景」および「周囲のサポート」、「社会資源の利用」、「在宅ケアが必要な子どもの親の気持ち」とし、障がいのある子どもと家族を養育している家族や医療従事者にプレテストを行い、作成した。
・在宅ケアに関わっている病院または施設、事業所の代表者に研究目的および方法を文書または口頭で説明し、質問紙調査の協力について依頼をした。対象者には質問紙調査を実施していることを周知したうえで研究者または病院の職員が対象の家族に研究概要を説明した。研究協力の同意を得られた家族には同意書に署名をしてもらい、質問紙調査票と返信封筒を配布した。2019年度は、岩手県内の障がいのある子どもと家族が通院している病院や施設すべてに依頼し、研究協力を24施設に依頼し、19施設から承諾を得ている。

Strategy for Future Research Activity

2019年度は、岩手県内の障がいのある子どもと家族が通院している病院や施設すべてに依頼し、研究協力を24施設に依頼し、１９施設から承諾を得ている。2020年度は病院や施設の依頼状況を確認し、統計分析をすすめていき、②【地域の状況をふまえた小児在宅ケアに携わる看護職間の協働促進プログラムの作成】に取りかかる予定である。
新型コロナ感染症の影響により、2020年度に研究計画していた学会発表は、学術集会の中止に伴い実施せず、2021年度に発表する予定である。

Causes of Carryover

質問紙調査の研究依頼に伴う旅費や人件費が新型コロナ感染症の影響により予算より下回り、次年度使用額が生じたと考える。次年度は、調査の統計分析のための打ち合わせの旅費に使用していきたい。