2023 Fiscal Year Annual Research Report
地域に根ざした小児在宅ケアに向けた看護職の協働促進モデルの構築
Project/Area Number |
19K19678
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Research Institution | Iwate Prefectural University |
Principal Investigator |
原 瑞恵 岩手県立大学, 看護学部, 准教授 (10527427)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 在宅ケア / 障がいのある子ども / 家族 |
Outline of Annual Research Achievements |
在宅ケアの必要な子どもを養育する家族への調査では,家族が子どもを育てるなかで医療・福祉サービスが不足していることへの物足りなさと今後の期待を感じていることや,子どもの将来に見通しがもてないことへの心配をあげていた.この調査結果から,家族が岩手県の医療や福祉サービスの取り組みを把握できるとともに,在宅ケアに携わる専門職が家族の思いも理解できるように,在宅ケア児を養育している家族と専門職が参加し、意見交換できる研修会を企画した。2021年度の研修テーマは『子どもと家族の生活を支えるために』とした.研修会において,岩手県内の在宅ケアに関する調査結果を報告し,岩手県内の在宅ケアに携わる専門職が支援の実際について話題提供をした.また,家族が子どもの在宅ケアへの今後の見通しがもてるように,2022年度の研修テーマは『子どもと家族の支援をつなぐために』とし,2021年9月に施行された「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」に基づいた岩手県での医療的ケア児支援の現状と取り組みについて取り上げた.さらに,2023年度の研修テーマは『子どもと家族の思いを支える』とし,在宅ケアに携わる専門職が子どもと家族の在宅ケアの現状をより理解できるように,家族が在宅ケアの実際について話題提供し,看護倫理の専門家が家族支援のあり方について講演し、参加者との意見交換を行った。 この研修会での専門職の在宅ケアに関する取り組みや,子どもの在宅ケアへの家族の思いについての話題提供は,家族が岩手県の医療や福祉サービスの取り組みを把握でき,在宅ケアに携わる専門職が家族の思いも理解でき,互いの思いを共有することができた.家族と専門職との意見交換は,家族の思いを受け止めることや,専門職が実践している取り組みを互いに共有することで,今後の課題を対等に話し合うことができ,家族と専門職のつながりができたと考える.
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