2020 Fiscal Year Research-status Report
体育授業におけるプライオメトリックエクササイズの有効活用方法の検討
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19K20102
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Research Institution | Matsue National College of Technology |
Principal Investigator |
一箭 フェルナンド・ヒロシ 松江工業高等専門学校, 人文科学科, 講師 (30736913)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 体育授業 / プライメトリックエクササイズ / ウォーミングアップ / トレーニング / 即時効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,「思春期後期の生徒を対象に超短期間および長期間に渡って体育授業にプライオメトリックエクササイズを行い,体力や身体に及ぼす影響を解明」すること,「プライオメトリックエクササイズをウォーミングアップの一環として行うための運動プロトコルを開発」すること,の二つを目的とする.プライオメトリックエクササイズが生徒の体力や身体に及ぼす影響を解明することで,より効果的な授業を開発することが可能となる.また,ウォーミングアップとして利用するためのプロトコルを開発し,体育授業や競技の指導に役に立つ基礎資料を作成する. 本年度は,本研究における第一目的の「超短期間のPEが身体や体力に及ぼす影響」に重点をおいて,研究実施計画に基づき,研究を進めた.具体的には,プライオメトリックエクササイズを4回,プライオメトリックエクササイズを1回,プライオメトリックエクササズなしの3群を対象に,50m走の測定を行った.その結果,プライオメトリックエクササイズを行ってる群の方がゴールタイムが速いことが明らかになった.これらのことから,体育授業において,プライオメトリックエクササイズを行うことにより,対象者の走速度は向上することが明らかになった. また,本研究の第二の目的である「プライオメトリックエクササイズをウォーミングアップの一環として行うための運動プロトコルを開発」についても,検討を開始した.対象者にウォーミングアップとして,3種類のプライオメトリックエクササイズを行い,その有効性について検証を開始することができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究における第一目的の「思春期後期の生徒を対象に超短期間および長期間に渡って体育授業にプライオメトリックエクササイズを行い,体力や身体に及ぼす影響を解明」することおよび第二目的の「プライオメトリックエクササイズをウォーミングアップの一環として行うための運動プロトコルを開発」するであり,それぞれの検討を開始し,日本コーチング学会や研究ネットワーク推進ワークショップで発表を行った. また,本研究で得られた結果から,「Influence of the difference in the instructions as to a run-up on the run-up speed and the jumping distance in running long jump in high-school physical education lesson 」という題名でEuropean College of Sport Science(査読付)で発表を行った.さらに本発表の内容を精査して,学術雑誌に投稿を行った. 本年度は「長期間のプライオメトリックエクササイズが身体に及ぼす影響」について,検討を行う予定であったが,遠隔授業で予定していた期間よりも短い期間で検討を行った.その結果,コントロール群と比較してトレーニング群の方が跳躍力の指標が向上する傾向がみられた.現在はその結果を個別に分析しており,統計が終わり次第,学術雑誌に投稿する予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
今後はまず,本研究の第一目的である「思春期後期の生徒を対象に超短期間および長期間に渡って体育授業にプライオメトリックエクササイズを行い,体力や身体に及ぼす影響を解明」に関して,引き続き検討を行う.本年度はコロナの影響で対象者を確保すること難しいため,「超短期間のプライオメトリックエクササイズを行い,体力や身体に及ぼす影響の解明」を中心に実験を行う. 次に「プライオメトリックエクササイズをウォーミングアップの一環として行うための運動プロトコルを開発」に関して,生理的な指標を用いて,引き続き検討を行う予定である.具体的には授業において,対象者の心拍数などを測定し,ウォーミングアップとしてプライオメトリックエクササイズ行った場合とそうでない場合の比較・検討を行ない,その有効性に関して定量的な評価を試みる.
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Causes of Carryover |
昨年度はコロナの影響で前期分の実験を行うことができなかったため、使用額が少なかった。 昨年度のデータを今年中にとるため、予定通り予算を執行する予定である。
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Research Products
(10 results)