2019 Fiscal Year Research-status Report
生涯における生活習慣病予防のための思春期の生活習慣および社会的リスク要因の解明
Project/Area Number |
19K20109
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
那波 伸敏 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (30617543)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 生活習慣病 |
Outline of Annual Research Achievements |
生涯における生活習慣病対策の観点からも、生活習慣が固まる前の思春期からの早期介入は重要であり、そのためにも、思春期における生活習慣病のリスク要因を明らかにする必要がある。Social ecological modelによると、思春期の生活習慣は、養育者から徐々に離れ、個人要因以外に、社会経済状況、保護者、友人、生活環境等の社会的要因の影響を受けて形成されることが考えられる。しかし、思春期において、社会的要因がどのように生活習慣に影響を与え、生活習慣病のリスクを高めるのかを検討した実証研究は限られている。本研究は社会経済状況、保護者、友人、生活環境等の社会的要因が思春期の生活習慣および生活習慣病へ与える影響を解明することを目的とする。2019年度は、2016年及び2018年に行った、中学2年生とその保護者に対する質問紙を用いた生活習慣に関する調査結果と小児生活習慣病予防健診の血液検査データとリンクさせて分析を行った。境界型糖尿病のリスク評価としてはHbA1c値を用い、ロジスティック回帰分析により朝食欠食と境界型糖尿病の関連を解析した。その結果、朝食を毎日食べる群と比較すると、朝食を全く食べない群では、境界型糖尿病リスクが増加することがわかり、中学2年生において朝食欠食と境界型糖尿病リスクの間に関連がある可能性が認められた。本研究結果は第78回日本公衆衛生学会総会(2019、高知)で発表を行い、現在論文を投稿中である(Miyamura et al, 2019. Manuscript under review)。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね順調に解析を行うことができている。
|
Strategy for Future Research Activity |
2020年度は計画通り、横断・縦断データを用い、小学6年時の社会的要因が中学2年時に活動量計で測定した身体活動量を含む生活習慣と生活習慣病にあたえる影響の解析など、引き続き社会経済状況、保護者、友人、生活環境等の社会的要因が思春期の生活習慣および生活習慣病へ与える影響の解析を行っていく。
|
Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症流行のため、一部の計画を2年目以降に実施することとしたため。
|
Research Products
(1 results)