2022 Fiscal Year Research-status Report
合意形成における価値創造プロセスのモデル化と定量的評価
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19K20386
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
濱田 百合 青山学院大学, 理工学部, 助教 (40823753)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 合意形成 / コミュニケーション / ベイジアンネットワーク / 価値創造 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では合意形成における価値創造プロセスについてベイジアンネットワークによるモデル化と分析を行い,定量的な評価を行うことを目的としている.これまで,対面およびオンラインによる合意形成の観察およびモデル化を行ってきた. 今年度(令和4年度)は就職活動でのディスカッションを対象とし,オンラインでの集団討論プロセスについてモデリングし,その特徴を明らかにした.これまでは価値創造前後の構造比較を行ってきたが,集団討論プロセスにおいてはフェーズを細かく分け,モデルの構造変化を示した. さらに,これまで取り組んできた合意形成プロセスのベイズモデリングについて,「人々に寄り添う感性システム」の特集号にて解説記事を執筆した.合意形成プロセスの評価における関連研究とその問題点,本研究課題の重要性について述べ,これまでの成果を公表することができた. また今後は合意形成中の脳血流量を測定し,モデル化することを考えている.そこで,個人の脳血流量から共感性を推定する手法の提案を行い,国際会議にて発表した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度(令和4年度)はオンラインの集団討論プロセスについての研究発表や,解説記事の執筆を行うことができた.集団討論プロセスは今年度(令和4年度)に初めて取り組んだものであり,様々な合意形成プロセスについての研究を進められているといえる.
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Strategy for Future Research Activity |
現在は就職活動に関連するコミュニケーションの事例の収集,モデル化を進めており,令和5年度は研究成果をまとめて発表する予定である.またコミュニケーション中の脳血流量データを取得するための準備を進めており,令和5年度には分析を進め,これまでのテキストデータだけでなく,脳血流量を用いて定量的な評価を行う手法についても考える.
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Causes of Carryover |
今年度は現地での国際会議の発表がなく,予定よりも旅費の支出が少なくなった.また実験や分析に使用するための物品の購入が少なかった. 来年度は自身の発表や研究の情報収集による学会参加や,複数人の脳血流量データの分析のために必要なPC等の購入を考えている.
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