2020 Fiscal Year Research-status Report
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19K20523
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
小田 なら 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 特別研究員(PD) (70782655)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ベトナム / 伝統医療 / 薬草治療 / 仏教 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度の当初の計画では、ベトナム南部での現地調査を数回おこない、1)浄土居士仏教会の寺院(ホーチミン市およびカントー市)における聞き取り調査および2)ベトナム国家第二文書館での資料調査を進める予定であった。しかし、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による渡航規制のため渡航できず、調査を実施できなかった。さらに、日本国内の他機関での資料調査も進めることが難しい状況が続いている。 そうした事情から、今年度は研究課題に関連する研究の成果発表に集中した。特に力を入れたのが、研究課題と同様に南部に着目し、南北分断期を中心とした制度的医療における伝統医療の位置を検討した英語論文である。宗教ネットワークと伝統医療との不可分な関係について示唆しながら、南部ベトナムでの伝統医療の担い手のネットワークについても論じたことで、本研究課題の今後の研究にも活かされるものといえる。これは、シンガポール国立大出版会から出版予定の論集”Cold War Medicine in Southeast Asia”(仮題)に収録予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2021年度は本格的な現地調査をおこなう予定であったが、新型コロナウイルス感染症流行による渡航規制によって実現していないため。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス感染症による渡航規制が解け次第、現地調査を再開する。 当面は、引き続きこれまで入手できた文献調査を国内で進めることとする。
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Causes of Carryover |
感染症拡大により現地調査を行えず、旅費・人件費を支出できなかったため、次年度使用額が生じている。 次年度に渡航規制が解かれ次第現地調査を数度行い、旅費・人件費(謝金)として使用する。
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