2021 Fiscal Year Research-status Report
Mangrove utilization and livelihood selection in post-industrial society: A comparative study on Batam and Iriomote
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19K20524
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
渕上 ゆかり 大阪大学, 工学研究科, 助教 (70712834)
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Project Period (FY) |
2019-02-01 – 2024-03-31
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Keywords | マングローブ / 持続可能性 / 世界自然遺産 / 観光 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究対象地域が昨年7月に世界自然遺産に認定されたことを受け、本研究の主目的である「持続可能なマングローブ利用」を実現するために考慮すべき重要な一要因として、世界自然遺産(世界遺産)を位置づけ、先行研究および事例調査の収集・整理を実施した。「世界遺産とは、過去から引継ぎ、未来へと伝えていかなければならない人類共通の遺産である(日本ユネスコ協会連盟HPより)」とされているが、世界各地の事例ではその価値が減少・衰退したことで登録削除された例も存在する。世界遺産という言葉が持つ影響の負の部分を「利用を通じた資源監視モデル」に反映させることが、本研究の対象であるマングローブの持続可能性につながることを論理的に説明することが出来た。 また、昨年度に続くコロナ禍のため現地調査を再度延期し、代替として実施するオンラインアンケート調査の質問項目作成を行った。本アンケートにはフューチャー・デザインの視点を組み込むこととした。世界自然遺産の管理において、現世代視点から評価してもらう場合と、将来世代視点で評価してもらう場合とで、選択肢がどのように変化するかを明らかにするための項目を検討した。この結果を分析することで、世界遺産に認定されたことによって得られる未来が、時代に伴い変化していることを明らかにすることができ、なおかつ当該地域に生育するマングローブの持続可能性にも影響を与えるだろう。結果の比較検討に向けて、先行研究におけるアンケート項目の整理・分析を行ったと共に、別データを用いた統計解析の予行を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度実施予定で準備を進めていた現地調査が、オミクロン株による感染者数増加により再度延期になったため。
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Strategy for Future Research Activity |
R4年度前半に、オンラインアンケートの実施を遂行し、年度後半に分析を行う。 同時に、コロナの状況を見ながら現地調査を検討する。
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Causes of Carryover |
現地調査がオミクロン株の蔓延によって再度延期になったため、旅費支出が発生しなかった。研究計画を変更し、次年度に大規模なオンラインアンケートを実施する際に、今年度の繰り越し予算を使用する。
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