2022 Fiscal Year Annual Research Report
Organizational Management Strategy and Social Network Formation in Women's Movement Led by Mumeo Oku
Project/Area Number |
19K20583
|
Research Institution | Toyama Prefectural University |
Principal Investigator |
濱 貴子 富山県立大学, 工学部, 准教授 (10711616)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 奥むめお / 婦人運動 / 消費者運動 / 組織マネジメント / 社会的ネットワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、奥むめおを中心とした婦人運動・消費者運動の成長と持続を支えた組織マネジメント戦略と社会的ネットワーク形成を長期的かつ質的・量的に明らかにすることである。現代の「男女共同参画」の課題と対策を論じるうえで不可欠な先行事例を見出し、現代日本女性のエンパワーメントに資する研究を目指している。 最終年度は、奥むめおを中心とした婦人運動・消費者運動における社会的ネットワークの解明に着手し、日常的活動ならびに連携的活動におけるネットワーク形成の観点から機関紙の活動報告についてデータ化を完了させた。そのデータをもとに分析を進め、第95回日本社会学会「性・ジェンダー(2)」部会(2022年11月12日〔土〕15:00~18:00)において「奥むめおの婦人運動における社会的ネットワーク形成」というタイトルのもと報告を行った。報告においては、①なぜ奥は主婦連合会の婦人運動・消費者運動を長きにわたって成長・維持することができたのか、②どのようなネットワーク形成が時代状況の変化とともに行われていったのかという2つの問いを立て、主婦連結成(1948年)から1988年までを10年ごとに4つの時期に分け、日常的活動(主婦連内の日常活動〔定例活動、イベント、発信・働きかけ、裁判〕)と連携的活動(連携団体〔市民団体、地域婦人会、労働組合、学校、立法、行政、業界団体〕ならびにその活動内容〔定例活動・出席、主催イベント・出席、発信・働きかけ・参加、裁判・参加、招待講演〕)について、時系列のクロス表分析を行った結果得られた知見を報告した。上記の知見をもとに分析を進め、論文執筆の準備をおこなった。 研究期間全体を通じて実施した研究の成果については日本社会学会において2度の学会発表を行った。今後は量的分析をさらに進めるとともに文献資料等を用いた質的分析も充実させ、全体の成果をまとめて公表する予定である。
|
Research Products
(2 results)