2020 Fiscal Year Annual Research Report
マインドフルペアレンティングプログラムの開発と効果検証:ランダム化比較試験
Project/Area Number |
19K21447
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
戸部 浩美 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 特任助教 (60823143)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | マインドフルネス / マインドフルペアレンティング / 育児ストレス / 子育て / レジリエンス |
Outline of Annual Research Achievements |
親が様々なストレス要因から感じるストレス感情は、言葉で子どもにぶつける等の不適切な養育につながりやすく、それは子どもの脳を傷つけ、長期的で深刻な悪影響を及ぼす。親がストレス要因やストレス感情に対して、主体的な対処法を学んで訓練し、不適切な養育を避けられるような支援が求められているが、そのための支援方法は未だ確立されていない。感情調整に有効であるマインドフルネスを育児に取り入れたマインドフルペアレンティングを向上させることは、親のストレス軽減や感情調整向上、不適切な養育防止に有効なことが分かっているが日本では未だ研究されていない。 本研究の目的は、効果的な育児支援を導き出すことを目標に、育児マインドフルネス尺度日本語版を開発することと、、マインドフルペアレンティングプログラムを開発し、マインドフルペアレンティング向上に対する効果をランダム化比較試験により検証することである。 2020年度の成果として、① 尺度開発については、翻訳した質問紙を用いて質問紙調査を行い、日本語版尺度を確定し、分析を行った。そのプロセスを論文化している。②マインドフルペアレンティングプログラムについては、前年度に受けたトレーニングをもとに、さらにマインドフルネスプログラムを日本、アムステルダムで受講し、親・子どもの様々な行動や反応に対応できるように準備した。③マインドフルペアレンティングプログラムの資料については、翻訳を終了し、2020年9月に出版した。④介入研究については、コロナ禍でも参加しやすいように、オンラインでのパイロットプログラムを継続して行い、育児困難感を感じる親や、対応の難しい子どもについて、どのような支援が効果的か、日本ならではの特徴を含めたプログラムの応用を探索中である。⑤当初の予定を変更し、オンラインでのプログラムの効果をインタビュー調査によりまとめている。
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Research Products
(3 results)