2018 Fiscal Year Annual Research Report
Functional relationships between perception of orientation and postural control in stroke patients
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18H06415
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
谷 恵介 浜松医科大学, 医学部, 特任助教 (20824741)
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Project Period (FY) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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Keywords | 方向認知 / 脳卒中 / 姿勢制御 / 重力 / 空間知覚 / 認知科学 |
Outline of Annual Research Achievements |
脳卒中患者の転倒には筋力低下や感覚障害といった身体機能の低下だけなく、空間認知の障害も関与する。 脳卒中患者は重力および身体の方向を誤って認識していることが明らかにされており、方向認知障害は姿勢障害を引き起こす要因の1つとして考えられ始めてきたものの、脳卒中患者の方向認知障害と 姿勢障害の機能的な関連性や、方向認知障害関連する神経基盤については詳細に検討がなされておらず、未だ明らかでない。本研究では、脳卒中患者の重力及び身体の傾き(方向)の認知障害に着目し、この方向認知障害と姿勢障害の機能的な関連性を実験的に明らかにするとともに、頭部MR画像を用いて方向認知障害に寄与する脳領域を特定することを試みる。本研究で得られた結果は、脳卒中患者の姿勢障害に対する新たな評価および介入方法の開発に寄与する可能性がある。 実施初年度である本年度は、(1)右利き健常成人を対象として、身体傾斜時の重力及び身体軸の方向認知の評価を行った。その結果、健常者においても身体傾斜時には推定誤差が生じることが明らかとなった。また、(2)脳卒中患者数名に対しても予備的実験(方向認知および姿勢制御障害の評価)を行い、適切な実験方法(データ取得方法や解析方法)及び環境を構築した。(3)本研究を実施する医療機関の医師および放射線技師と議論を重ね、頭部MR画像の取得方法についても確立した。平成31年度より実験を開始し、目標症例数のデータを取得する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実施場所への実験装置の導入や実験環境の構築に関して当初の予定よりもやや時間を要したものの、来年度からデータが取得できる状態にある。
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Strategy for Future Research Activity |
平成31年度より本実験を開始し、脳卒中患者の行動データならびにMRI画像の取得を行う。取得したデータは詳細に解析を行い、結果を公表する。
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Research Products
(2 results)