2021 Fiscal Year Annual Research Report
高校選択科目「手話」の実現に向けたカリキュラム開発
Project/Area Number |
19K21625
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
金澤 貴之 群馬大学, 共同教育学部, 教授 (50323324)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 聡子 (金澤聡子) 群馬大学, 教育学部, 准教授 (20359665) [Withdrawn]
川端 伸哉 群馬大学, 大学教育・学生支援機構, 研究員 (20815344) [Withdrawn]
二神 麗子 群馬大学, 教育学部, 助教 (30784813) [Withdrawn]
上原 景子 群馬大学, 教育学部, 教授 (40323323) [Withdrawn]
冨田 更紗 (甲斐更紗) 群馬大学, 教育学部, 助教 (40589636) [Withdrawn]
能美 由希子 群馬大学, 教育学部, 助教 (40839487) [Withdrawn]
下島 恭子 群馬大学, 大学教育・学生支援機構, 研究員 (80839457) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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Keywords | 手話 / 学校設定科目 / カリキュラム開発 / テキスト作成 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在、学校教育の中で手話を学ぶ実践が広がりつつあるものの、そのための体系化されたカリキュラムが開発されていない。そこで本研究では、高校の「外国語」の選択科目として「日本手話」を開設することを前提に、手話の言語学的な知識体系に依拠して、教科書及び指導書の試案を作成することを目的し、そのために、教科書および指導書の作成、大学での試行実践、そして修正を循環させて研究を行うこととした。 3年計画の最終年度である2021年度は、主として以下の4点について実施した。 1)2ヶ所の高等学校の協力を得て、高校生向けの手話の授業を実施した(A校5回、B校1回)。その結果、2点において大学生向けの講義とは異なる設計が必要であることが確認された。第1に、高校3年間で完全燃焼できる目標設定が必要であり、今の自分の力を評価できる「手話検定試験」や、部活動での目標となりうる「手話パフォーマンス甲子園」等による目標設定が必要であること、第2に、目標設定、難易度、活動内容等において、大学生とは異なる、高校生の修学意識に合わせたカリキュラム構築が必要であることが確認された。 2)2020年度に大学1年生対象の授業で実践した結果と、1)の結果を踏まえ、構文学習とプロジェクト学習の両面を取り入れた指導テキストのプロトタイプ版を作成した。 3)学校設定科目として「手話」を開設している高校について、目的や内容を分類した結果、総合学科と福祉系高等学校とを比較すると、前者の方が様々な教科を設けて選択させるという学科設置の趣旨に照らして開設が容易である反面、福祉従事者としてのスキル習得という観点から、後者の方が体系だったカリキュラム構築の可能性があることが示唆された。 4)福島県のA校と協議と実践を重ねたことで、2022年度から、同校福祉コース内に3年間の体系的な教科としての「手話」を学校設定科目として開設する見通しがたった。
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Research Products
(2 results)