2021 Fiscal Year Research-status Report
図形楽譜アプリケーションを活用した教科横断的表現教育教材及びその演習モデル開発
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19K21767
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
江藤 亮 大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (00294182)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仲矢 史雄 大阪教育大学, 科学教育センター, 教授 (90401611)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2023-03-31
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Keywords | 図形楽譜 / 領域横断 / 教材開発 / 表現教育 / ICT活用 / デジタル教材 / 美術教育 / 音楽教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題の一環として研究・開発を進めたタブレット型コンピュータ用図形楽譜アプリケーション「グラトーン」の一般無償配信を開始した。(2021年5月、Apple社AppStore)更に、ユーザーから寄せられた意見をもとに機能を一部見直したアップデートを実施し、改めて一般無償配信を開始した。(2021年10月、Apple社AppStore) 併せて教育現場で使用する際の手引きとして、「グラトーン」のチュートリアル動画『グラトーンの基本操作について』の作成、配信した。(2021年6月) また『第1回 幼児のICT研究フォーラム ニューノーマル(新たな日常)期における、幼児とITCのあったかい関わりづくり』(2022年2月、主催:社会福祉法人耕心会)では、ICTを活用したSTEAM教育の実践報告として口頭発表『つくってあそんで学ぶVRゲーム体験_大阪教育大学「課題探究型STEAM教育」実践事例から』、『第10回附属学校園教員と大学教員との研究交流会』(2022年3月、主催:大阪教育大学)ではポスター発表『タブレット型コンピュータ図形楽譜アプリケーション「グラトーン」の録音機能を活用した表現活動』、『月刊教育美術』5月号(2022年5月、公益財団法人 教育美術振興会)では『グラトーンでつながる音と形』を執筆した。 論文発表として『領域横断的芸術表現教育での活用を想定したタブレット型コンピュータ用アプリケーション開発』(『美術科研究』第39号、2021年11月、大阪教育大学)を執筆した。本論では、教育利用を想定し新規開発した機能やデザインについて論述した。 また、研究代表者が直接関与した授業実践として、小学校1年生の2クラスを対象に「グラトーン」を活用した表現活動『グラトーンで、じぶんのこえをがっきにしよう』(2021年11月、北海道教育大学附属函館小学校)を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究は当初、①2020年度前半に「グラトーン」を配信、②「グラトーン」を活用した試行授業の実践と演習モデルの開発、③写真画像連動型図形楽譜アプリケーション「ピクトーン(仮)」の新規開発(2021年度中旬配信)、④「グラトーン」および「ピクトーン(仮)」を活用した演習モデルの開発および公開を予定していた。しかし実際の進捗状況は約1年遅れとなっており、現在は「ピクトーン(仮)」の開発と、「グラトーン」を活用した試行授業の実践を通した演習モデルの開発を進めている。 本課題の進捗状況が遅延した理由として以下の3点が考えられる。①「グラトーン」の仕様、デザインの見直しに伴う開発期間の延長、②新型コロナウィルス感染拡大に伴うオンライン授業への対応や、試行授業実践の中断、③2020年度より研究代表者が所属する大阪教育大学の「学長補佐」に就任し、課題申請時には想定していなかった業務の負担が増大し、本課題のエフォート率が低下した。
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Strategy for Future Research Activity |
本課題の最終年度である2022年度は、①「グラトーン」の教育利用を促進するための機能強化アップデート(2022年7月配信予定)②写真画像連動型図形楽譜アプリケーション「ピクトーン(仮)」の新規開発(2022年度11月頃配信予定)③「グラトーン」を中心とした授業実践による演習モデル開発、以上3点を重点的に実施する。 「グラトーン」の機能強化アップデートは当初の研究計画には含まれていなかったが、これまでの授業実践や、現職教員からのフィードバックにより、「グラトーン」の教育利用を促進させるために必要と判断した。 また、当初の目標であった「グラトーン」および「ピクトーン(仮)」の両アプリを活用した演習モデルの開発について、現在の進捗状況に合わせ「グラトーン」を中心に取りまとめる。一方、「ピクトーン(仮)」(2022年度11月頃配信予定)については、教育利用における機能やデザインの課題を抽出するための試行授業やアンケートを実施する。 研究計画遅延の原因として挙げた大学運営業務の負担増大については、研究代表者の担当授業コマ数を2021年度の28.6コマから19コマへ低減させることで相殺し、計画申請時のエフォート率を確保する。
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Causes of Carryover |
研究計画に約1年の遅延が生じており、本研究課題で2021年度中に予定していたアプリケーション開発が2022年度に持ち越されたため。2022年度における予算の用途は、残予算のほぼ全てを「グラトーン」のアップデート及び新アプリケーション「ピクトーン(仮)」のプログラミング経費に充てる。
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Remarks |
本課題で開発したタブレット型コンピュータ用図形楽譜アプリケーション「グラトーン」のチュートリアル動画や授業での活用方法、開発した演習モデルの紹介等を掲載予定。(2022年5月時点でのコンテンツは、チュートリアル動画のみ)
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