2022 Fiscal Year Research-status Report
図形楽譜アプリケーションを活用した教科横断的表現教育教材及びその演習モデル開発
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19K21767
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
江藤 亮 大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (00294182)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仲矢 史雄 大阪教育大学, 科学教育センター, 教授 (90401611)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2024-03-31
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Keywords | STEAM教育 / 教科横断 / 領域横断 / デジタル教材開発 / 美術教育 / 表現教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者である江藤は2021年以降、大阪教育大学総合基礎科目「課題探究型STEAM教育」の担当教員として、任天堂株式会社のビデオゲームハードウェア「Nintendo Switch」と、その対応ソフトウェアである「Nintendo Labo ToyCon#04 VRKit」が提供するものづくり体験とVRゲーム体験を活用した領域横断型のワークショップを企画、同授業にて実施し、その実践内容を書籍「つくりながら考えたはじめてのSTEAM教育~大阪教育大学『課題探究型STEAM教育』の実践から~」(共著、石川聡子・上出吉則・江藤亮・向井大喜・吉岡利浩・渡邉美香、2023年12月、大阪教育大学STEAM教育研究会)の第3章「つくって遊んで学ぶVR体験」(pp.5~8)として執筆した。 また、本研究課題で開発し2021年にApple社AppStoreにて配信開始したiPad用図形楽譜アプリケーション「グラトーン」を用いた授業実践として「Chromakey合成計画」を大阪教育大学附属天王寺中学校と連携し実施した(2023年9月)。本実践では、クレイアニメーション技法で作成した幽霊や妖怪の声や鳴き声、効果音を作成するために「グラトーン」を活用するとともに、中学生向けの「グラトーン」活用に関わる動画教材を作成した。 また、「グラトーン」を用いた過去の授業実践に於いて指摘された問題点等を改善したアップデートを開発し、その新規バージョンを配信した。(2023年11月)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究は当初、①2020年度前半に「グラトーン」を配信、②「グラトーン」を活用した試行授業の実践と演習モデルの開発、③写真画像連動型図形楽譜アプリケーション「ピクトーン(仮)」の新規開発(2021年度中旬配信)、④「グラトーン」および「ピクトーン(仮)」を活用した演習モデルの開発および公開を予定していた。 本課題の進捗状況が遅延した理由として以下の2点が考えられる。 ①「グラトーン」を活用した試行授業の実践成果や、学校教員への聞き取り調査を通して、当初企画していた写真画像連動型図形楽譜アプリケーション「ピクトーン(仮)」による表現教育に対するニーズが限定的であることが明らかとなり、当初の計画を改め、よりニーズの高いアプリケーション・デザインに研究時間を割いたため、研究計画に遅延が生じた。②2020年度より研究代表者が所属する大阪教育大学の「学長補佐」に就任し、課題申請時には想定していなかった業務の負担が増大し、本課題のエフォート率が低下した。
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Strategy for Future Research Activity |
本課題の最終年度である2023年度は、①「グラトーン」の教育利用を促進するための「教員のためのグラトーン活用の手引き」の作成・公開②iPad用アニメーション作成ソフトウェア「モーションスイッチ(仮)」の新規開発(2023年度8月頃配信予定)③「グラトーン」および「モーションスイッチ(仮)」による授業実践を通した演習モデル開発④2022年に実施した「グラトーン」を活用した授業実践に関する論文執筆⑤本研究課題の報告書作成の以上5項目を予定している。 「モーションスイッチ(仮)」(2023年度8月頃配信予定)については、2023年5月時点で仕様・デザインは確定して、本課題予算によるプログラミング実装を進める。研究計画遅延の原因として挙げた大学運営業務の負担増大については、研究代表者の指導学生数を抑えることで学長補佐による運営業務の増大を相殺し、計画申請時のエフォート率を確保する。
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Causes of Carryover |
新たなiPad対応アニメーションアプリケーション「モーションスイッチ(仮)」(2023年8月公開・配信予定)のプログラミング開発経費に充てるため。
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