2019 Fiscal Year Research-status Report
保育・教育施設等での心疾患児の健康管理・心事故の分析と予防対策プログラムの検討
Project/Area Number |
19K21792
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Research Institution | Tokyo Health Care University |
Principal Investigator |
久保 恭子 (木村恭子) 東京医療保健大学, 看護学部, 教授 (10320798)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂口 由紀子 日本医療科学大学, 保健医療学部, 准教授 (00438855)
倉持 清美 東京学芸大学, 教育学研究科, 教授 (30313282)
鮎澤 衛 日本大学, 医学部, 准教授 (40287610)
岸田 泰子 共立女子大学, 看護学部, 教授 (60294237)
高木 晴良 東京医療保健大学, 看護学部, 准教授 (90187930)
宍戸 路佳 東京医療保健大学, 看護学部, 講師 (90505554)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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Keywords | 保育・教育施設 / 心事故 / 心疾患児 / 予防対策 / 健康管理 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度の研究実績は以下のとおりである。 1 保育施設での心疾患児の健康管理や事故予防対策、多職種連携の実態:心疾患児をフォローする多職種は主として園医や該当児の主治医であった。心疾患児の健康管理や事故予防は、園に入園する心疾患児の健康状態が健康児とほぼ変わらないことがわかり、このため、健康児に実施している健康管理・事故予防対策以上のことは行われていなかった。また、日本スポーツ振興センターのデータ等を活用したが、心事故で死亡する児の数に減少傾向はなく、保育系の学会では園での子どもの死亡事故は増加傾向であること、RSウイルスと心停止との関連が報告されていた。 2 保育職員のAEDの使用方法、心肺蘇生法の学習の実施状況:インタビュー調査の結果、日本では年1回程度、園外で行われる研修に職員を交代で参加させていた。このため、保育施設で1年間に心肺蘇生法を学ぶ機会のある職員は1・2名程度である。韓国では年1回、すべての保育職員が心肺蘇生法を学習することが義務となっており、eラーニングなどのシステムを使って学びやすい環境を作っていた。 3 保育施設のAEDの設置・看護師の配置:地域差があり、首都圏近郊の園ではAED未設置は50%以上であった。しかし、園の近隣にAEDの設置場所があり、職員は周知していた。看護師の配置は東京23区内の認可保育園はほぼ100%であった。認可外保育園も含めて調査を行ったところ、大規模保育園より小規模保育園のほうが看護師の配置がなされていた。これは小規模保育園が0歳児の保育を実施しているからだと推測した。 4 学校管理下の心疾患児の対処と課題:子どもの死亡事例を減少させた取り組みについて多くの書籍、DVDなどがあった。文献検討の結果、乳幼児の心疾患児のための生活管理表は存在したが、ほとんど使用されていなかった。課題として、死線期呼吸の判断方法が難しいことがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ感染症の予防対策のため、自粛によりインタビュー調査が滞ったため。
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Strategy for Future Research Activity |
保育施設を利用する心疾患児の健康状態はほぼ健康児と同レベルであり、特別な配慮が不要であることがわかった。乳幼児用心疾患児の健康管理表も存在したが、ほとんど使用されることがなく、このことから当初予定していた乳幼児用心疾患児の健康管理表は不要と判断した。
保育施設での心事故予防のため、学校管理下での心事故予防対策に準拠して行う予定でいたが、新型コロナウイルス感染予防のため、集団での予防対策の実施が難しい。このため、今後の推進方策として、韓国で行われている方法を参考にeラーニングなどを活用した学習方法を検討していく。また、保育士のキャリアにあわせた心事故予防に関するプログラム開発として管理職、中堅保育士、全保育職のそれぞれでの学習内容を検討していく。近年、保育士のキャリア開発等のシステムが日本でも発表された。これらを参考に、また、諸外国の動向も確認しながら検討する。
入園時、あるいは年1回程度の児の心疾患のスクリーニング、心臓検診の実施などを専門医と検討する。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症のため、2020年1月後半から3月まで、学会等も中止、研究調査も十分に実施ができず、2020年度に予算を繰り越した。研究成果の発表をするための学会参加や旅費、研究データを収集するための旅費、予防プログラムのコンテンツ作成のための費用として使用する。
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