2023 Fiscal Year Annual Research Report
Comprehensive research for Multilevel Parenting Program based on a paradigm shift
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19K21794
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
辻本 雅史 中部大学, その他の部局, 顧問 (70221413)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
榎本 恵理 びわこ学院大学短期大学部, その他部局等, 教授 (00779449)
尾崎 博美 東洋英和女学院大学, 人間科学部, 准教授 (10528590)
山崎 洋子 武庫川女子大学, 言語文化研究所, 嘱託研究員 (40311823)
弘田 陽介 大阪公立大学, 大学院文学研究科, 教授 (60440963)
楊 奕 中部大学, 現代教育学部, 准教授 (60580751)
山名 淳 東京大学, 大学院情報学環・学際情報学府, 教授 (80240050)
大地 宏子 中部大学, 現代教育学部, 准教授 (80413160)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2024-03-31
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Keywords | 親性 / 生涯発達 / 子育て / 幼児教育者 / ケア / 家庭科教育 / 親準備性教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は4回の研究会(4月22日、8月14日-15日、2024年1月7日、3月26日-28日)を開催し、各自の研究進捗状況の報告を重ね、新たな知見と研究の全体状況及び今後の研究の方向等の認識を共有しながら研究を進めてきた。顕著な教育実践活動を進めている実践活動家を研究会に招き(株・アクトインディや徳島の「ひとみ学舎」など)実践現場の理解と成果のアウトリーチ活動の必要性を自覚した。 12月3日には、中国北京から3名の研究者を招聘し、「幼児教育と養育者教育」と題する共同研究発表会を行った。我々は「親性」研究の成果の一端を発表し、本研究成果の国際的発信に努めるとともに、中国の幼児教育の制度や現状に対する認識を得た。また7月10日大阪市立愛珠幼稚園(日本で2番目に古い明治13年創立、園舎は国の重要文化財指定)を訪れ、草創期の幼児教育の歴史を学び施設と教具類等を見学し説明を受けた。 海外調査も可能となり、山崎が英国でイギリスの「親性」準備教育(PSHEとRSEなど)の実態と文献調査で成果をあげた。弘田はドイツで出産等の調査、楊奕は中国での親教育について、尾崎はイタリアのボローニアにおける地域と教育、正保はアメリカで家庭科教育の在り方について調査を行った。 記憶の教育学研究に挑戦している山名は、1960年代の地方農村の生活を現地調査での聞き書きや資料類収集等によって戦後日本の「親性」生成の在り方を探る研究を進めている。「親性」関連のアンケート作成を担ってきた榎本は、学生、親、教育関係者らに実施したアンケートの整理を進めた。弘田は「親性」に関わる「啓蒙」的アプローチの問題性と「ケア」的アプローチの有効性を論じている。辻本は鳴門市のひとみ学舎の親やその関係者に向けて、研究成果のアウトリーチ活動を行った。 総じて、遅れ気味であった研究も次第に着地点が見えるようになってきたと言えよう。
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