2019 Fiscal Year Research-status Report
Evaluation of extreme rainfall distribution in spatial
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19K21982
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
風間 聡 東北大学, 工学研究科, 教授 (50272018)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 亮 東北大学, 情報科学研究科, 准教授 (60401303)
峠 嘉哉 東北大学, 工学研究科, 助教 (90761536)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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Keywords | 極端降雨 / レーダー・アメダス / 再現期間 / GEV / 独立性降雨 |
Outline of Annual Research Achievements |
対象地域は秋田県北部に位置する米代川流域である.1988-2016年のレーダー・アメダス解析雨量を使用した.5kmX5kmを基本メッシュとし,対象地域を含む領域を18X15メッシュに分割し解析を行った.時間間隔を1時間に設定した.1988-2016年のレーダー・アメダス解析雨量を用いた確率降水の空間分布の作成手順を以下に示す.1) レーダー・アメダス解析雨量から年毎の各メッシュにおける年最大時間降水量を抽出する.次に各メッシュにおける29年分の年最大時間降水量をGEV分布,PWM法を用いて頻度解析することにより確率降水量の空間分布を作成する.各メッシュにおける確率降水量と年最大時間降水量を比較することにより,確率降水が29年間における発生回数を計算する.対象地域を矩形に分割し,空間発生確率を求める区画を設定した.空間発生確率は対象地域内に複数できる区画の平均値とする.次に,解析により得られた空間発生確率と理論的に求まる空間発生確率を比較するために,空間発生確率の理論値を求める.再現確率毎の降水における理論的な空間発生確率と実測値から空間発生確率を比較した. 空間発生確率について再現期間に関わらず解析値は理論値より低い値をとることが分かった.理論値と解析値に差異が出る原因は各メッシュ間の降水の独立性に関係する.独立性の指標として降水発生面積毎の理論に対する降水発生頻度を示す重み係数を導入する.再現期間10年,対象面積64メッシュの場合の重み係数と降水発生面積の関係について,降水発生面積が11メッシュ程度までは,降水発生がメッシュ毎に比較的独立であり,理論確率通りに降水が発生している.一方,降水発生面積が12から 18メッシュの場合,重み係数の値は増大する.これは,降水が理論上ほとんど発生するはずのない面積において,発生していることを意味する.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
共同研究者との勉強会を年3回実施し,知識の共有化を図っている.成果も出つつある.
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Strategy for Future Research Activity |
研究を発展させ,多くの学会発表により他の研究者からのコメントをもらい,方法論を洗練化し,改良する.降雨の独立性と従属性について考察を深め,学術誌にまとめる方向で進める.
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの影響により,学会発表,参加料,旅費の支出が無くなった.より多くの研究集会等に参加して外部のコメントを収集する.
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Research Products
(3 results)