2019 Fiscal Year Research-status Report
「ユビキチンコード」解明へ向けたポリユビキチン化基質の網羅的同定
Project/Area Number |
19K22408
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
渡部 昌 北海道大学, 医学研究院, 講師 (10632424)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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Keywords | ポリユビキチン鎖 |
Outline of Annual Research Achievements |
①M1ポリユビキチン鎖を特異的に捕獲する新規プローブの作製: M1鎖を特異的に認識するヒトNEMO遺伝子のUBANドメインを直列に4つ、柔軟性の高いポリグリシンのリンカーで連結した。大腸菌を利用してこのプローブタンパク質を作製することができたため、各鎖との結合特異性をテトラユビキチン鎖(M1, K6, K11, K29, K33, K48, K63鎖)を用いたプルダウン法によって検証を行ったところ、M1鎖特異的な結合を認めた。 ②K29/K33ポリユビキチン鎖を特異的に捕獲する新規プローブの作製: K29/K33鎖を特異的に認識するヒトTRABID遺伝子のNZF1ドメインを直列に4つ、柔軟性の高いポリグリシンのリンカーで連結した。大腸菌を利用してこのプローブタンパク質を作製することができたため、各鎖との結合特異性をテトラユビキチン鎖(M1, K6, K11, K29, K33, K48, K63鎖)を用いたプルダウン法によって検証を行った。しかし、このプローブは強力なポリユビキチン鎖結合活性は持っていたものの、鎖特異性が消失してしまうという結果となった。 ③K11ポリユビキチン鎖を特異的に捕獲する新規プローブの作製: K11鎖を特異的に認識するヒトOTUD7遺伝子のOTUドメインを直列に4つ、柔軟性の高いポリグリシンのリンカーで連結した。大腸菌を利用してこのプローブタンパク質の作製を試みたものの、大腸菌内における発現が微量であったため、バキュロウイルス・昆虫細胞(Sf-9)系を利用してこのプローブタンパク質を作製した。今後、各鎖との結合特異性をテトラユビキチン鎖(M1, K6, K11, K29, K33, K48, K63鎖)を用いたプルダウン法によって検証を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
プローブ作製時にドメインを直列に4つ連結する必要があるが、その作業が難航したことが大きな要因である。ドメインの大きさが大きくなるほどその傾向が顕著であり、作製に時間を要している。それでもいくつかのプローブについては作製に成功し、ポリユビキチン鎖との結合能の測定の段階へ移行することができている。
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Strategy for Future Research Activity |
M1鎖特異的プローブについては、さらに検証を進め、細胞内からM1鎖が付加された基質の同定を進めていく。また他の結合ドメインを利用したプローブの作製を順次試みる。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] The role of Mediator and Little Elongation Complex in transcription termination2020
Author(s)
Takahashi H, Ranjan A, Chen S, Suzuki H, Shibata M, Hirose T, Hirose H, Sasaki K, Abe R, Chen K, He Y, Zhang Y, Takigawa I, Tsukiyama T, Watanabe M, Fujii S, Iida M, Yamamoto J, Yamaguchi Y, Suzuki Y, Matsumoto M, Nakayama KI, Washburn MP, Saraf A, Florens L, Sato S, TomomoriSato C, Conaway RC, Conaway JW, Hatakeyama S
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Journal Title
Nature Communications
Volume: 11
Pages: 1063
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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