2019 Fiscal Year Research-status Report
Development of isolation method of musculoskeletal system-derived exosomes and elucidation of the mechanism of individual functional decline caused by decreased physical activity
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19K22680
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
佐藤 信吾 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 講師 (40462220)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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Keywords | 整形外科 / エクソソーム / 非コードRNA / 臓器間ネットワーク / メカニカルストレス |
Outline of Annual Research Achievements |
1) 筋骨格系由来のエクソソームを単離する技術の開発 筋骨格系の複数の細胞株を大量培養し、その培養上清から超遠心法にてエクソソームを単離した。さらに、単離したエクソソームのプロテオーム解析を行い、筋骨格系細胞由来のエクソソームの表面抗原を明らかにした。
2) 筋骨格系の機能低下に伴って血液中への分泌が亢進するncRNAの同定 尾部懸垂後肢免荷マウス(尾部懸垂にて後肢へのメカニカルストレスを減少させ、後肢の骨量・筋量を低下させたマウス)および咀嚼機能低下マウス(パウダー食の長期投与により顎骨へのメカニカルストレスを減少させ、咀嚼機能を低下させたマウス)より血液を採取し、血液中のエクソソームを単離し、ncRNA の網羅的発現解析を実施した。また、JAXAと共同で、宇宙微小重力環境で飼育したマウスの血液中ncRNAの網羅的発現解析を実施することを計画しており、宇宙実験に向けた予備的検討を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り概ね順調に研究は進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
1) 筋骨格系由来のエクソソームを単離する技術の開発:昨年度施行したプロテオーム解析の結果をもとに、筋骨格系細胞由来のエクソソームに特異的な表面抗原を同定し、マウスの血液中から筋骨格系由来のエクソソームのみを単離する技術の確立を目指す。
2) 筋骨格系の機能低下に伴って血液中への分泌が亢進するncRNAの同定:昨年度に引き続き、尾部懸垂後肢免荷マウス、咀嚼機能低下マウスなどの筋骨格系機能低下マウスの血液中のncRNA の網羅的発現解析を実施する。また、JAXAと共同で、重力変動環境で飼育されたマウスの解析も実施する。これらの解析結果より、メカニカルストレスや重力の変化に伴って変動するncRNAの同定を目指す。
3) 同定したncRNAが個体の機能低下を誘導するメカニズムの解明:データベース等を利用して、同定したncRNAの生体内での生理作用を予測する。また、同定したncRNAが標的臓器の機能低下を誘導するメカニズムをin vitroおよびin vivo実験を通して明らかにする。
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Causes of Carryover |
血液中ncRNAの網羅的発現解析の一部が新型コロナの影響などで2019年度内に完了しなかったため、次年度使用額が生じた。2020年度も網羅的発現解析を継続して行う予定であり、2019年度の未使用額と2020年度の助成額の全額は2020年度末までに使用される見込みである。
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Research Products
(8 results)