2019 Fiscal Year Research-status Report
Research on establishment to design multicenter collaborative for improving outcomes of clinical care
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19K22782
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
安田 あゆ子 藤田医科大学, 大学病院, 教授 (30402613)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近本 亮 熊本大学, 病院, 准教授 (10419640)
鈴木 明 浜松医科大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (30322142)
田畑 雅央 東北大学, 大学病院, 講師 (40621529)
楫野 良知 金沢大学, 附属病院, 特任准教授 (60622884)
綾部 貴典 宮崎大学, 医学部, 准教授 (70295202)
友田 恒一 川崎医科大学, 医学部, 教授 (90364059)
小池 大助 藤田医科大学, 医学部, 助教 (30862346)
川村 英樹 鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 特例准教授 (90647596)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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Keywords | 質改善 / 患者安全 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、欧米にて提唱されているカイゼン研究のためのガイドラインを利用し、我々がこれまで取り組んできた、医療プロセスと結果を向上させる全組織的手法が有効であることを多施設において科学的に証明することを目的としている。これは多職種が関わる医療プロセスの質を医師が主導し向上させる日本初の多施設共同研究である。欧米各国で組織的に医療行為に関するエビデンスが作られつつある現状から、日本の医師による患者安全、カイゼンは大きく遅れをとっているため、多施設で連携し、患者安全のエビデンスを創出することを目的としている。 2019年度は、各施設の臨床現場における患者安全上の課題を抽出共有した。対象とする医療行為は当初想定していた、造影CT時のアナフィラキシー予防だけでなく、周術期、感染対策、薬剤管理等、各施設共通のテーマとして取り組める課題を複数絞り込み、それぞれの施設で現状把握を行った。分担研究者は各病院の安全管理、感染制御部門、もしくは臨床系講座に属しているため、対象候補となった医療行為を全てそれぞれの医療施設で把握することは難しく、全施設共通の課題の調整に難航している。現在5つのテーマについて、複数施設で共通の課題となり、対策を立てられるものを検討している段階である。対策はコアとなる複数のものを選定し、その実施率とアウトカムを測定することとなる。5つのテーマのうち、多施設で現実的に取り組めるものに関し、今後比較試験の研究デザインを確立する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
月1回のweb会議で進捗報告とアイデアの収集を行っているが、全員が病院の危機管理に近い部署に所属し、ターゲットとなるカイゼン領域に感染管理分野が含まれていることもあり、コロナウイルス蔓延とともに、研究時間確保および臨床現場への協力要請が難しくなっている。しかし研究事務局を中心として、多施設比較研究のデザインを構築し、2020年度中の研究開始を目指している。
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Strategy for Future Research Activity |
多施設で取り組むことのできるテーマの絞り込みはほぼ合意が得られたため、まずは一つのテーマにて対策を立案し、具体的な改善研究デザインを早急に確立する。Cluster RCTの形で実施できるよう、各施設の体制整備と倫理委員会申請などを並行してすすめ、多くの施設が参加可能なデザインとする予定である。臨床現場での研究となるため、コロナウイルス感染症蔓延状況による医療体制の逼迫についても考慮すべきであり、適切な時期に現場の医療者や患者の参加をえて実施を検討している。
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Causes of Carryover |
2019年度に決まるはずであった研究テーマ選定が、思いのほか難航し、またコロナウイルス蔓延の影響下で、後半Web会議の開催すら滞り、研究開始が遅れることとなった。2020年度はコロナ下においても研究開始を目指しており、それに伴い諸経費が生ずる予定であるため、ここで研究費を使用することを計画している。
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Research Products
(2 results)