2019 Fiscal Year Research-status Report
Exploration of the pathways that facilitate malnutrition-induced cognitive decline.
Project/Area Number |
19K22835
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Research Institution | National Center for Geriatrics and Gerontology |
Principal Investigator |
田口 明子 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 統合加齢神経科学研究部, 部長 (80517186)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
王 蔚 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 統合加齢神経科学研究部, 研究員 (00845167)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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Keywords | 低栄養 / 認知機能 / 栄養代謝 / 高齢期 / 糖代謝調節経路 |
Outline of Annual Research Achievements |
高脂肪食慢性的摂取などの栄養過多は、中年期の肥満・糖尿病の発症を促進し、認知機能障害のリスク要因となることが明らかとなっているが、一方で、老年期以降の低栄養、栄養不良は、認知症の促進要因となることに関心が高まっている。研究代表者らは、低栄養の長期摂取が栄養代謝および認知機能へ与える影響について解析を行うため、低栄養動物モデルを作成した。若齢期から低栄養食を与えた中年期のグループでは顕著な変化は認められなかったが、低栄養食の長期摂取は、高齢期の糖代謝機能に変化を誘導することが分かった。さらに、高齢期の低栄養食グループでは、体温調節機能や行動の一部にも変化が生じていることを発見した。興味深いことに、この時、脳では糖代謝経路調節因子の顕著な変化が起こっていることを見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新しく作成した動物モデルで、代謝や脳機能に関わる変化が観察されたため。
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Strategy for Future Research Activity |
新規動物モデルで表現型を観察することができたが、認知機能各種の変化を観察するには、さらに加齢させる必要があるため、詳細な解析条件を検討する。
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Causes of Carryover |
新規作成したモデル動物のサンプルを用いた外部委託解析を行うためには、モデル動物をさらに加齢させることが必要であることが分かったため、今年度は、本解析を実施できなかった。そのため、今年度予定していた解析は来年度に実施するため、その分の予算は来年度分と合わせて使用する予定である。
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Research Products
(19 results)