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2021 Fiscal Year Research-status Report

顕示選好理論を用いた統計モデリングの研究

Research Project

Project/Area Number 19K23195
Research InstitutionTakasaki City University of Economics

Principal Investigator

塩澤 康平  高崎経済大学, 経済学部, 講師 (30848924)

Project Period (FY) 2019-08-30 – 2023-03-31
Keywords効用最大化モデル / 顕示選好理論
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、効用最大化モデルに基づくデータ分析手法の基礎を確立することを目的とする。経済学における需要行動分析の典型的なモデルが効用最大化モデルであり、効用最大化モデルは市場分析のみならず、社会的選好やリスク選好などの様々な経済実験のデータ分析においても用いられる基本的なモデルである。上記のように様々な環境において分析に用いるためには、特に効用関数をどのようにモデリングするかが重要な問題となる。本研究では、顕示選好理論を用いたノンパラメトリックな需要行動分析と、相補的に利用されるパラメトリックなモデリングに注目している。
昨年度までに、先行研究が用いるパラメトリックな効用関数に基づく分析手法を拡張し、先行研究の実験データを再分析することで、顕示選好分析でノイズの構造を考慮することの重要性と、従来用いられていた効用関数のパラメータ解釈の問題点を明らかにした。本年度では、シミュレーション実験により、この拡張した効用関数モデルのパラメータ復元がどの程度可能であるかを調べた。これにより、2つの主要なパラメータについて復元する際の不確実性の傾向に違いがあり、これを考慮することの重要性が明らかになった。また上記の結果から、社会的選好やリスク選好の経済実験について、それぞれの環境に特有の異質性を扱うためには従来よりも慎重な取り扱いを必要とすることが明らかになった。行動の異質性を分析するための手法を開発することで、効用最大化理論に基づくデータ分析手法の一つの基礎を確立するという本研究の目的に照らし、これらの結果には、従来の分析手法では適切に扱うことができていない異質性を明らかにするという意義がある。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

これまでの研究結果から、研究開始当初のノンパラメトリックな手法と相補的に利用されているパラメトリックな分析手法を併せて開発することが適切と判断したため、当初の予定よりも進捗がやや遅れている。また、本年度も遠隔授業への対応といった変則的な業務が特に進捗に影響した。

Strategy for Future Research Activity

上記の結果を論文としてまとめる。また、主要な環境における需要行動の異質性を分析するための手法研究を遂行する。

Causes of Carryover

現在までの進捗状況がやや遅れているため、英文校正費用などを中心とした本年度の研究計画を変更した。これにより次年度使用額が生じた。次年度は必要なソフトウェアと文献の購入費用、英文校正費用等として使用する。

URL: 

Published: 2022-12-28  

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