2019 Fiscal Year Annual Research Report
Performance-environment mutual flow model using big data
Project/Area Number |
19K24298
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Research Institution | Kobe University of Welfare |
Principal Investigator |
橋本 泰裕 神戸医療福祉大学, 社会福祉学部, 講師 (00779259)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2020-03-31
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Keywords | 野球 / PITCHf / x / 試合の流れ / Hot hand / MLB |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、MLB(Major League Baseball)公式ページに登録されているオープンデータを解析対象とした。ボールカウントと投手のボールリリース時の投球データ(リリース速度、ボールの回転数、XYZ座標)から、選手のパフォーマンスが試合状況を変化させ、その試合状況によって、選手の次のパフォーマンスが変化する。本研究の目的は、“パフォーマンス-環境相互による流れのモデル”を検討することである。分析対象はは2015-2018年にMLBで登板した590名の投手であった。投手のデータを球種別でボールカウントと投球データの詳細について対応関係を検討した。この結果、リリース速度とボールの回転数はボールカウントが増加するほど低下し、ストライクカウントが増加するほど増加した。また、投手のリリースポイントは、ボールカウントが増加するほど下前方に向かい、ストライクカウントが増加するほど、左方向に向かうという傾向がみられた。この結果は、最も投球者の多い4シームの球種で特に顕著であり、解析対象とした2シーム、シンカー、スライダー、カットボール、カーブでも、同様の傾向が確認された。一方でフォークやチェンジアップなど、ボールの回転数を抑えることでボールに変化を与える球種は、ストライクカウント増加に伴ってボールの回転が増加しないという傾向がみられた。 これらのビッグデータ解析の結果から、野球のボールカウントは投手のボールリリース時の投球データに影響を与えており、投手の野球投手のパフォーマンスと試合状況における相互作用が示唆された。
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