2021 Fiscal Year Annual Research Report
人工甘味料による骨格筋不全メカニズムの解明および自発運動による改善効果の検討
Project/Area Number |
19K24332
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
山本 泰暉 福岡大学, スポーツ科学部, 助教 (10845506)
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Project Period (FY) |
2019-08-30 – 2022-03-31
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Keywords | 人工甘味料 / 骨格筋 / 糖尿病関連指標 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、人工甘味料の習慣的摂取が骨格筋量ならびに機能に与える影響について検討を行った。昨年度は4週間並びに12週間の人工甘味料飲料摂取による体重および骨格筋量、血糖指標マーカーへの影響を検討した。 本年度はまず、昨年度実施した、12週間の習慣的な3種類の人工甘味料飲水(スクラロース(SC)、アセスルファム-K(AK)、SCとAKの混合溶液)摂取の追加解析を行った。各骨格筋重量および骨格筋内のmRNAおよびたんぱく質発現量を検討したところ、合成および分解マーカーへの影響を明らかにすることはできなかった。本研究から、低濃度の習慣的な人工甘味料摂取は中・長期わたることで血糖関連指標へ悪影響を与えるものの、骨格筋内の筋タンパク量や機能についての影響を明らかにすることはできなかった。 そこで、投与量を増加し2種類の人工甘味料飲水(SCおよびAK)に絞り12週間の投与を行った。その結果、依然の結果と同様に人工甘味料群は通常飲水群と比較して、体重および飲水量の増加が確認された。また、腓腹筋白筋優位部(Gas-W)においてAKマウスはSCマウスよりも重量および重量/体重において増加を示した。更に、SCおよびAKマウスのGas-Wにおいて筋委縮マーカーであるAtrogin1およびMuRF1のmRNA発現の抑制が確認された。また、SCマウスにおいては筋委縮マーカーの上流とされるFoxo1のmRNA発現量抑制も確認された。その為、人工甘味料摂取は骨格筋量増加に関連することが示唆された。 当初、人工甘味料摂取による糖尿病関連指標の悪化には、骨格筋重量および機能低下が影響していると仮説を立てていた。しかしながら、人工甘味料摂取は血糖値へ悪影響を及ぼすものの、一部の骨格筋重量増加および骨格筋委縮関連遺伝子発現を抑制させるという仮説とは異なる結果が得られた。
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