2023 Fiscal Year Research-status Report
A comparative sociological study on roles and changes of community organizations over wide area evacuation from eruption and nuclear accident
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19KK0048
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
松本 行真 近畿大学, 総合社会学部, 教授 (60455110)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉原 直樹 特定非営利活動法人社会理論・動態研究所, 研究部, 研究員 (40240345)
齊藤 綾美 東北文化学園大学, 現代社会学部, 教授 (70431484)
岡野 英之 近畿大学, 総合社会学部, 准教授 (10755466)
杉安 和也 岩手県立大学, 総合政策学部, 講師 (30785192)
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Project Period (FY) |
2019-10-07 – 2025-03-31
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Keywords | コミュニティ / 広域避難 / 原発事故 / 噴火 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度に実施したのは次の二つである。 (1)『原子力災害により分化・複層化する地域社会―復旧・復興に向けた富岡町の道程―』を御茶の水書房から2023年10月25日に刊行した。本書では震災前の区会という従前のコミュニティを論考の基底にすえつつ、震災後に結成された仮設住宅自治会だけでなく、(震災後の口コミによる)ネットワークと(口コミも震災前の関係に基づいたりする)コミュニティの両性質を併せ持つ広域自治会、さらには広域支援のためのネットワークにも焦点をあてる。具体的には、帰還困難区域を除き避難指示が解除された双葉郡(主に富岡町)にフィールドを定め、おおよそ2015年から2023年にかけたリアルな「いま」を描きつつ、そこに住まう/住んでいた人びとは震災前後も「さほど」変わらず、帰町/避難先定住の段階においても同様なことを各視点による調査結果から明らかにした。 (2)バリ島(噴火)については2024年2月に代表者が4年ぶりに渡航し、ウダヤナ大学ブディアナ氏、ガネーシャ教育大学アンタルティカ氏とコロナ禍/後におけるバリ島の現状と研究の方向性に関する意見交換を行った。また、アグン山周辺の住民組織(バンジャール・クシンパール)リーダーにもヒアリングを行い、コロナ禍でのバンジャール内の住民対応の実態と課題を明らかにすることが出来た。更にコロナ禍に関連して、ウダヤナ大学とガネーシャ教育大学の在学生を対象に、平時と有事の情報収集・共有等の実態・評価等に関するアンケート調査をそれぞれ2023年9~10月、2024年3~4月にかけて実施し、バリ島内の大学生のメディア接触状況を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
日本側研究者のバリ島調査を2023年度内に複数回実施する予定であったが、旅費の高騰等の事情により2024年2月の1回のみの訪問であったこと。その時の訪問でテムクス他の複数のバンジャールへの聞き取りを予定していたが、日程調整が不調だったことによるなどで十分な調査が出来なかったことが理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス感染拡大等の影響により十分な調査研究を遂行できなかったが、これまでの得られた成果を集成し、年度末までに『災禍の民衆知と避難行動の比較分析』(12章、280頁)の刊行を目指す。そこで各分担者の執筆に向け、必要に応じてバリ島(噴火)、福島県双葉郡楢葉町・富岡町/いわき市(原発事故)への追加調査を行うものとし、特に代表者によるバリ島への訪問によるバンジャール、そして今年度新規に実施したバリ島内の大学生への追加調査を複数回予定している。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染拡大の影響によりヒアリング先が限定されたこと、コロナ後においては諸物価の高騰により予定通りの執行が出来なかったことが主な理由である。次年度は追加調査の他に、これまでの成果を書籍『災禍の民衆知と避難行動の比較分析』(12章、280頁)として発刊するために充当する。
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Research Products
(6 results)