2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of advanced millimeter wave diagnostic system for high energy ions in fusion plasmas and control for self-burning plasmas
Project/Area Number |
19KK0073
|
Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
西浦 正樹 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 准教授 (60360616)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 恵介 京都大学, 工学研究科, 助教 (10637705)
矢内 亮馬 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 助教 (40824743)
關 良輔 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 助教 (80581066)
釼持 尚輝 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 助教 (80781319)
奴賀 秀男 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 助教 (10625429)
|
Project Period (FY) |
2019-10-07 – 2024-03-31
|
Keywords | プラズマ / 核融合 / 高エネルギー粒子 / 散乱計測 / ミリ波 / トモグラフィー / 深層学習 / GAN |
Outline of Annual Research Achievements |
核融合プラズマ中のDT反応で発生する高エネルギーイオン(3.5MeVα粒子)は燃料イオン(D,T)を加熱し,プラズマの自立燃焼を支える.ITERでのα粒子計測はミリ波協同トムソン散乱(Collective Thomson Scattering, CTS)計測を採用したが,開発途上にある.本研究はミリ波CTS計測による核融合プラズマ中の高エネルギーイオンの速度分布関数計測手法の確立を目的とする. 2021年度はIPPのMoseev,DTUのSalewskiがLHD実験に遠隔参加し,CTS計測による高エネルギーイオンの分布関数測定と空間分布依存性を調べた.その結果,高エネルギーイオンの分布に強い閉じ込め磁場配位依存性が存在することが分かった. 前年度から継続してCTSスペクトル解析を行った.77GHz入射プローブビームと77GHz帯の受信ビームの光線追跡解析を新たに導入した.プラズマによる屈折の影響で観測視線に誤差が生じることが明らかになった.従って,視線の補正を行うことでこれまで問題となっていた荷電交換分光計測のイオン温度との差が解消されることが明らかになった.CTS計測の新しいin situ較正手法と高エネルギーイオンの非等方性の観測について,Review of Scientific Instrumentsに投稿し,査読中である.本実証実験を受け,ミリ波帯の電子サイクロトロン加熱のアライメントや電子サイクロトロン輻射(ECE)計測の観測位置の新しいin situ較正手法として本手法が有用であることを指摘した. CTS受信機の新しい利用方法としてECE信号からパラメトリック不安定性の実験を実施した.DTUのTancettiがLHD実験に遠隔参加した.一方,中国からの遠隔参加によりECEの相関計測を実施した. プラズマ中の高エネルギーイオンシミュレーションを実施するためにWendelstei 7-XとLHDでベンチマークのための準備を進めた.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2021年度はLHDでの遠隔実験を有効活用し,ドイツマックスプランクプラズマ物理研究所のMoseev博士,デンマーク工科大学のSalewski博士と国際共同実験を実施した.関連して遠隔会議により情報交換を実施した. 研究代表者と分担者が国内外の学会発表,国際会議での成果報告,投稿論文の発表を実施しており,着実に成果が上がっている. 新たな国際的共同研究の取り組みとして,当初の予定には含まれていなかった中国からのCECEによるプラズマ乱流輸送研究やデンマークからのパラメトリック不安定性の実験を実施することになった.ミリ波をキーワードとした国際的拠点形成の趣旨に合致した研究が育ってきており,今後の発展も期待できる.
|
Strategy for Future Research Activity |
W7Xに新受信機を持ち込み,W7XのCTS受信機のミキサーの中間周波数出力を分岐して新受信機を繋ぎ込む予定である. CTSスペクトル解析コードの開発に関して,高エネルギーイオンの速度分布関数の解析は引き続き継続する.バルクイオン温度を評価するために,ベイズ理論を用いた多変量解析を行い,イオン温度の評価を実施する.継続作業となるが,W7XでCTS計測の精度検証を実施する. LHDとW7Xの高エネルギーイオン解析と制御について,LHD実験にW7Xの研究者を招聘し,実験結果の議論を進める.日本で予定されている国際会議にて最新の成果を報告する. 本研究に関連して開発した高性能ミリ波帯ノッチフィルタの特許出願を2020年度に実施したが,権利化を進める.
|
Causes of Carryover |
コロナ感染症の影響で外国出張を先送りしているため次年度使用額が発生した.今年度以降にドイツマックスプランクプラズマ物理研究所での共同実験,アメリカ出張,国際研究集会を実施する予定である.
|
Remarks |
釼持尚輝,第38回プラズマ・核融合学会年会 若手学会発表賞 正会員部門 受賞、一般社団法人 プラズマ・核融合学会、2021
|
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] 協同トムソン散乱計測のバルクと高速イオンの速度空間トモグラフィー法2021
Author(s)
西浦正樹, 釼持尚輝, 奴賀秀男, 關良輔, 久保伸, 田中謙治,下妻隆,斉藤輝雄, D, Moseev Dmitry, Salewski Mirko
Organizer
日本物理学会2021年秋季大会
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] Isotope effects on formation and sustainment of electron internal transport barrier2021
Author(s)
N. Kenmochi, T. Kobayashi, T. Tokuzawa, R. Yasuhara, H. Funaba, H. Uehara, I. Yamada, K. Ida,M. Yoshinuma, A. Shimizu, M. Nishiura, T. Ido, Y. Takemura, H. Igami
Organizer
5th Asia-Pacific Conference on Plasma Physics
Int'l Joint Research / Invited
-
-