2019 Fiscal Year Research-status Report
Study to develop a model estimating biodiversity in large area of tropical rain forests from satellite images and to map the diversity information
Project/Area Number |
19KK0164
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Research Institution | Forest Research and Management Organization |
Principal Investigator |
上田 明良 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (90353599)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山中 聡 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 研究員 (10804966)
高橋 正義 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (50353751)
酒井 敦 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (70353696)
前藤 薫 神戸大学, 農学研究科, 教授 (80346238)
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Project Period (FY) |
2019-10-07 – 2022-03-31
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Keywords | ボルネオ島 / 東カリマンタン州 / リモートセンシング / GIS / 生物多様性 / 糞虫 / ハチ類 / 熱帯低地林 |
Outline of Annual Research Achievements |
2月にカウンターパート機関であるインドンシア共和国東クタイ農科大学を研究代表者(上田)と分担研究者1名(高橋)が訪問し、学長のジュラエミ博士を表敬した。今回の研究連携の機会を頂いたことに感謝し、研究内容および了解覚書(Memorandum of Understanding:MOU)(案)について概略を説明し、大筋での理解を得られた。そして、学長の提案により、同大学の卒業式がある9月1日にサインする予定で準備を進めること、その後、私とスギアルト教育担当理事の間で事業計画(Plan of Operation:PO)のサインを行うことで同意した。同大学側MOU担当はスギアルト博士であり、今後同博士と細かな修正を行う。また、スギアルト博士と研究内容について打ち合わせを行った。研究対象エリアおよび対象を東カリマンタン州の低地熱帯林等とし、主に東クタイ農科大学演習林(カランガン)、クタイ国立公園およびその周辺の保護林や植物園等で行うこと、現地調査は主に東クタイ農科大学の学生と職員が行うこと、セミナー等をとおして卒業研究の指導に協力すること等で合意した。その後、東クタイ農科大学演習林、クタイ国立公園等の調査予定地を視察し、様々な森林タイプ、土地利用を想定した現地調査が可能であることを確認した。大学演習林では、ちょうど演習林で実習を行っていた植物学講師のアルバイン氏に案内してもらい、学生や演習林のスタッフ、演習林内で薬草を育てている地元婦人会の方々と交友をもつことができた。 国内では、衛星画像の選出、昆虫捕獲トラップの作成、植生調査用具の準備、インドネシア側を含めた研究コミュニケーションサイトの構築、オランウータン生息調査法の検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究開始が12月となる初年度は短期間であることから、MOU(案)とPO(案)の作成、これらの締結に向けた渡航、現地スタッフとの打ち合わせ、調査地の視察、調査用具の準備・作成を研究計画にあげていた。これらについて、ほぼ達成することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
9月1日の現地大学の卒業式後のイベントとして行われるMOUの調印式に合わせて渡航する。その後、現地教員と卒論テーマとして本研究の一部を担当する学生を交えて、本研究に関するセミナーを開催する。次に、既に選定してある調査地に赴き、多様性データ(樹木植生、糞虫・地表徘徊性甲虫類・ハチ類の多様性、およびオランウータンの生息状況)の取得に関する調査を開始する。12月に、調査状況の確認および修正を行うとともに、標本の種同定や卒業論文についての話し合いを行う。また、衛星画像から候補にあがった調査地のうち次年度に調査を行う場所の状況を視察する。12月の渡航後に、現地教員を招請し、現地で種同定できなかった標本について、共同で種同定にあたる。得られた多様性データと衛星画像から得られる様々な変数との関係の解析を開始する。 新型コロナウィルス蔓延のため、現在、インドネシア共和国は渡航禁止であるうえに、現地大学職員と学生は自宅待機となっている。今後の状況によっては、全ての計画の延期が生じる恐れがあり、その際には研究計画の見直しを含め、柔軟に対応していく必要がある。
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Causes of Carryover |
現地大学の研究準備費として、20万円の謝金を計上していたが、現地大学学長の提案によりMOUとPOの締結が次年度に延びたため、次年度に繰り越した。締結後に次年度分と合わせて送金する。植生調査および昆虫捕獲トラップの作成に必要な消耗品の一部が未購入のため、物品費の残額が出た。次年度購入予定の物品と合わせて購入する。
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