2023 Fiscal Year Annual Research Report
Studies on development of control strategy for Asian zoonotic schistosomiasis with microsatellite marker system
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19KK0173
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
河津 信一郎 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 教授 (60312295)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾針 由真 酪農学園大学, 獣医学群, 助教 (00847056)
桐木 雅史 獨協医科大学, 医学部, 講師 (50265302)
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Project Period (FY) |
2019-10-07 – 2024-03-31
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Keywords | 顧みられない熱帯病 / 人獣共通感染症 / 日本住血吸虫症 / スイギュウ / マイクロサテライトマーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
研究5年目(2023年度)に、調査地をLeyte州Tacloban市近郊の集落7カ所として、スイギュウからの糞便と血清の採取を行った。スイギュウ(合計55頭)からの採材は農業省の地域事務所の協力を得て行った。FECT 法での虫卵検査の結果、3カ所の集落(Maliwaliw、San Isidro及びBagong Lipunan)で飼育されていたスイギュウ、それぞれ、1-2頭(合計4頭)が日本住血吸虫症陽性と診断された。患畜あたり1-6個の虫卵を70%エタノールあるいはDNA sheildに保存して日本に持ち帰り、単一寄生虫卵からのDNAサンプルの調整を行った。現在、これらDNAサンプルについて、マイクロサテライト(STR)マーカーによる多座位の遺伝子型(multi-locus genotype: MLG)解析を進めている。調査研究期間中にLeyte州Tacloban市近郊の集落4カ所の患者から採取した虫卵由来のDNAを対象に行ったSTR/MLG解析では、これら集落に分布する寄生虫間でのgene flow(遺伝子流動)が観察され、この地域での人や家畜の移動を示唆する結果が得られている。また、メコン住血吸虫(Schistosoma mekongi)のドラフトゲノムを取得して、この寄生虫種のチオレドキシンペルオキシダーゼ-1組換体タンパク質(rSmTPx-1)を抗原として応用したELISA法のメコン住血吸虫症患者の診断における有用性を検証した。Kato-Katz法で住血吸虫症陽性と診断されたカンボジア人患者血清28検体とラオス人に患者血清30検体(合計58検体)及び陰性と診断されたカンボジア人血清30検体とラオス人血清30検体(合計60検体)で評価したところ、感度84.5%及び特異性93.3%の好成績が得られた。一方、rSmTPx-1 を抗原として用いるELISAでは、タイ肝吸虫症の患者血清とも交差反応を示すことが解った。このことから、組換体抗原の改良の必要性が示唆された。組換体抗原を用いるELISAは、抗原の大量供給と品質管理が容易なことから、大規模調査への応用が期待できる。
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[Journal Article] Expression profile analysis of the transient receptor potential (TRPM) channel, a possible target of praziquantel in Schistosoma japonicum.2023
Author(s)
Shinozaki, K., Kirinoki, M., Atcharaphan, W., Watanabe, KI., Ohari, Y., Suguta, S., Ona, KAL., Ushio, N., Macalanda, AMC., Suganuma, K., Inoue, N., and Kawazu, SI.
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Journal Title
Parasitol. Int.
Volume: 99
Pages: 102833
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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