2022 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of rotavirus interspecies transmission mechanism in Nepal and the role of adults in rotavirus circulation.
Project/Area Number |
19KK0245
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
新 竜一郎 宮崎大学, 医学部, 教授 (90452846)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩下 華子 東京女子医科大学, 医学部, 准講師 (40742771)
高月 英恵 宮崎大学, 医学部, 助教 (80773978)
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Project Period (FY) |
2019-10-07 – 2024-03-31
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Keywords | ロタウイルス / ネパール / 下痢症 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究実施期間中、Covid-19のパンデミックによりネパールへの渡航が困難であったため、現地共同研究者との研究の定期報告などは全てオンラインミーティングおよび電子メールで行った。ネパールの成人下痢症患者で流行するロタウイルスの遺伝子型を調べるため、ネパール唯一の感染症専門病院であるSukraraj Tropical and Infectious Diseases Hospital (STIDH)にて下痢症患者の便検体の採取を行った。サンプル収集を開始する前に、一連の準備ミーティングをネパール側の共同研究者らと行った。STIDHの臨床医、検査技師、パラメディカルスタッフと数回(COVID-19の症例がないときは毎月1回)、ヒトからのサンプル採取を開始することに焦点を当てたラウンドミーティングを実施した。問診票では下痢の重症度、家族の下痢症の有無、動物との接触履歴、日常利用する水源、栄養状況、ロタワクチン接種状況などを調査している。現在も研究に携わるスタッフと定期的にミーティングを行い、検体採取を継続している。また、ネパール獣医評議会に研究計画書を提出し、2021年11月21日に倫理承認を取得した。現在、カトマンズ近郊の3つの農場(Chalnakhel、Mulpani、Kirtipur Muncipality)にて便検体の採取を行っている。現在までにヒト便検体250検体および、家畜便検体100検体が採取されている状況であり、検体の解析についても今後早期に開始する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究実施期間中、Covid-19の流行によりネパールへの渡航が困難であったこと、さらにネパールの首都カトマンズにおいてもCovid-19の流行のため度重なるロックダウンが行われ、本研究の提携病院がCovid-19の指定病院となった。そのため、Covid-19以外の患者の受診が中断され、下痢症患者の便サンプルの採取が遅れていたことなどが理由として挙げられる。今後については、現在は通常状態に戻りつつあり、ヒト便検体250検体および、家畜便検体100検体が採取されており、採取数は増加すると予想される。
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Strategy for Future Research Activity |
ネパールに渡航し、採取されたサンプルからRNAを抽出し日本に輸送する。Real-Time PCRを用いたスクリーニングを行い、陽性であれば逆転写PCRによってロタウイルスのVP7遺伝子・VP4遺伝子を増幅し、シークエンスにより塩基配列を決定し、遺伝子型を明らかにする。同定された非通常株および動物由来株については全ゲノム解析を行う。
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Causes of Carryover |
Covid-19の流行によりネパールへの渡航が困難であったこと、さらに本研究の提携病院がCovid-19の指定病院となったため、下痢症患者の便サンプルの採取が遅れ、研究の遂行が遅延したため。
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