2022 Fiscal Year Research-status Report
mitoTALEN法を用いた植物ミトコンドリアゲノム修復と細胞質雄性不稔の解析
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19KK0391
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
有村 慎一 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (00396938)
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Project Period (FY) |
2020 – 2023
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Keywords | ミトコンドリア |
Outline of Annual Research Achievements |
Jose Gualberto博士、2022年度はスウェーデンでの国際植物ミトコンドリア学会で両者発表するとともに対面研究打合せを行った。当該共同研究を実際に行っている現地大学院生の発表が当該学会国際植物ミトコンドリア会議で、優秀発表賞2名の1人に選ばれるなど、当該会議でも大きな反響を持って受け入れられた。Fracoise Budar博士とはZoom打合せを行い、こちらで用意し作成したゲノム編集酵素の発現ベクターをフランス現地に送付し、彼女の植物材料シロイヌナズナ細胞質雄性不稔株に導入した材料が完成し、これを解析してみたところ、ゲノム編集が極めて有効に機能し、標的DNAの切断削除、並びに植物表現型の変化が確認された。その後、ミトコンドリアゲノム配列の変化を次世代シークエンサーで解読してデータ解析の直前まで進んでおり、この解析の終了とともに投稿論文投稿ができるように部分分担執筆を行った。来年度中の論文掲載が見込まれる。2022年度はmitoTALEN技術を用いた共同研究が共著投稿論文としてPlant Journal誌とPlant Physiology誌に掲載され、対象植物や遺伝子の異なる多様な例を報告することができた。また、この期間途上でできた一文字編集技術では、植物ミトコンドリアゲノムでも標的一文字置換に成功し、こちらは指導大学院生が主著、研究代表者がラスト責任著者としてPNAS誌に発表することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
コロナかのため現地滞在ができず交流という店では遅滞があり、最終年度を延長して現地への訪問と研究議論を行う予定であるが、研究そのものは材料の送付交換とzoomによる議論発達、意外な新規ゲノム編集技術(オルガネラゲノム一文字置換技術)に成功し発表することができ、またそれをもとにした国際共同研究が進展した。これらの順調な国際交流をもとに、学術振興会拠点形成事業に申請し、2023年4月から「植物オルガネラ研究の国際拠点形成」https://plant-organelle.jp を開始することにつながり、当該フランスの研究者を含め、ドイツならびにそのほかの国とも五年間研究交流を拡大延長することにつながった。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年の8月にJose Gualberto博士との共同研究打合せのために現地滞在予定であり、研究を論文化を検討する。Francoise Budar博士とも現地で研究打合せを行う。最後のデータ解析を共同で執り行い、論文の完成投稿を行う。そのほか国際拠点形成事業の研究協力者や相手先研究者と共同セミナを行い、拡大国際交流を進展させる。
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Research Products
(4 results)