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2020 Fiscal Year Research-status Report

Strigolactone biosynthesis and its regulation mechanism in plant

Research Project

Project/Area Number 19KK0395
Research InstitutionEhime University

Principal Investigator

米山 香織  愛媛大学, 農学研究科, 講師 (20769997)

Project Period (FY) 2020 – 2022
Keywordsストリゴラクトン / 生合成経路 / ジオキシゲナーゼ
Outline of Annual Research Achievements

ストリゴラクトンは、植物の生長・分化を制御する、農業生産においても注目度が高い、極めて重要な二次代謝産物である。本研究では、多様なストリゴラクトンの機能のうち、地上部枝分かれ抑制活性に着目して、シロイヌナズナのストリゴラクトン生合成経路の全貌及び活性本体、更にその調節機構の解明を目指す。申請者はこれまでに、シロイヌナズナの新奇ストリゴラクトン生合成関連遺伝子として単離した、2-オキソグルタル酸依存性ジオキシゲナーゼをコードしているLATERAL BRANCHING OXIDOREDUCTASE (LBO)の酵素機能を明らかにした。一方、シロイヌナズナの地上部枝分かれ抑制活性本体の生成には、LBO以外の酵素が関与している可能性が示唆された。海外共同研究者であるDavid Nelson准教授(米国・カリフォルニア大学)によると、分子系統解析から、シロイヌナズナには、LBOに近接したクレードに機能未知の4つのジオキシゲナーゼが存在し、そのうち2つは、ストリゴラクトンの主要な生合成部位である根で強く発現している。そこで国内では大腸菌発現系を用いて新奇ジオキシゲナーゼの酵素機能を明らかにすることにした。
LBOの酵素機能を調べた方法と同様に、リン酸欠乏でその発現が誘導される2つのジオキシゲナーゼを、大腸菌発現系を用いて組換えタンパク質を作成することができた。LBOによって、MeCLA代謝物の1'-HO-MeCLAを生成させ、それらジオキシゲナーゼに基質として投与し、代謝産物の探索を行う予定であったが、大量に合成頂いたMeCLAが、これまでの知見に基づいて保存管理していたにも関わらず、全て分解してしまった。そこで、安定的に自分たちで生成させる方法の確立を試みた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

有機合成、精製されたMeCLAは不安定で分解しやすい一方で、シロイヌナズナの植物体からは安定的にMeCLAを検出することができる。また、科研費・基盤Cの課題では、シロイヌナズナにおけるストリゴラクトン生合成調節メカニズムの解明を行なっているが、ナズナにおいてストリゴラクトン生合成が促進され、MeCLA含量が高まる条件を明らかにすることができた。そこで、植物体からMeCLAを供給するシステムを確立することにした。
シロイヌナズナは、ストリゴラクトンを蓄積しているストリゴラクトン受容欠損atd14変異体ではなく、MeCLAを蓄積し、MeCLA代謝産物の生成がないlbo変異体を用いることにした。これまで数ugを回収することができ、また酸性物質を除去した状態で安定的に保存できていることを確認した。
一方、梅原三貴久教授(東洋大学)との共同研究で進めているトマトのlbo変異体では、通常のトマトが生産・分泌するorobancholやsolanacolなどのストリゴラクトンの生産量が顕著に低下していることを確認した。しかし、シロイヌナズナのlbo変異体で蓄積しているMeCLAはトマトlbo変異体では検出することができなかった。すなわち、トマトのLBOはMeCLA以外の基質を利用している可能性が示唆された。
さらに、Catherine Rameau博士(INRA・仏)との共同研究で進めているエンドウのmax1変異体は、シロイヌナズナmax1変異体で蓄積するMAX1の基質であるcarlactoneが検出されなかった。すなわち、トマトLBOと同様に、エンドウMAX1は、シロイヌナズナとは異なる基質を利用している可能性が示唆された。

Strategy for Future Research Activity

lbo変異体で生成されたMeCLAなどを利用し、シロイヌナズナの新奇ジオキシゲナーゼの酵素機能を明らかにする。また、トマトlbo変異体に蓄積していると予想されるトマトLBOの基質、エンドウmax1変異体に蓄積していると予想されるエンドウMAX1 の基質を、LC-MS/MSなどを用いて探索する。
食害などが起こった場合、ストリゴラクトンの安定的な検出が不可能であることが経験的に明らかになった。アザミウマなどの害虫発生が確認されたら、植物体の栽培は即刻停止し、消毒などを行い、最小限の被害に抑えるようにする。

  • Research Products

    (2 results)

All 2020

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] Do Phosphate and Cytokinin Interact to Regulate Strigolactone Biosynthesis or Act Independently?2020

    • Author(s)
      Yoneyama Kaori、Xie Xiaonan、Nomura Takahito、Yoneyama Koichi
    • Journal Title

      Frontiers in Plant Science

      Volume: 11 Pages: 1-9

    • DOI

      10.3389/fpls.2020.00438

  • [Journal Article] Hydroxyl carlactone derivatives are predominant strigolactones in Arabidopsis2020

    • Author(s)
      Yoneyama Kaori、Akiyama Kohki、Brewer Philip B.、Mori Narumi、Kawano‐Kawada Miyuki、Haruta Shinsuke、Nishiwaki Hisashi、Yamauchi Satoshi、Xie Xiaonan、Umehara Mikihisa、Beveridge Christine A.、Yoneyama Koichi、Nomura Takahito
    • Journal Title

      Plant Direct

      Volume: 4 Pages: 1-14

    • DOI

      10.1002/pld3.219

URL: 

Published: 2021-12-27  

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